羅臼町に新ご当地スイーツ誕生!羅臼昆布を練りこんだ「こんブッセ」

2016年3月3日、羅臼昆布を使った新スイーツが羅臼町に誕生した。企画したのは同町の株式会社ケミクル。「羅臼昆布をもっと多くの人に広めたい」という同社代表・芦崎拓也さんの熱い思いから生まれた新スイーツは、子供たちも親しみやすく、遊び心が随所に織り込まれた商品で、羅臼ご当地スイーツとして定着を目指す。

子供たちにも羅臼昆布を味わってほしいとの思いから生まれた新スイーツ

2014年に設立された株式会社ケミクルは、羅臼で水揚げされている水産物のうち、これまで利用されてこなかったものや、味は確かながら規格外ゆえに捨てられてきたものを活用できないかとの思いで取り組んできた。これまで、羅臼昆布をペースト状にし、「ラウスコンブクリームペースト」「羅臼昆布スープ」「羅臼昆布ドレッシング」を生み出してきた。

以前ご紹介したケミクルの記事はこちら参照

このたび発売した「こんブッセ」は、同社のオリジナルブランド「知床羅臼ゆきどまりスイーツ(YUKIDOMARI SWEETS)」の一つ。芦崎さんは、地元活性化を目的とした若手主催のイベント「しれとこ羅臼こんぶフェスタ」で、子供たちが昆布に興味を示す様子を目にしていた。そこで、子供たちにももっと羅臼昆布を知ってもらいたいとの思いに駆られ、昆布を使ったスイーツを作ろうと企画した。

知床の動物たちを刻印、食べ終わった後にはある仕掛けが!

新スイーツを作るにあたり、中標津町の洋菓子店「フランダース」の店主と意気投合。クラウドファンディングで資金調達した上で、レシピを札幌市東区仏料理店「ル・プルコア・パ」の久保田オーナーシェフに依頼し、羅臼昆布を使った焼き菓子「こんブッセ」をトリプルコラボで作ることになった。

▼左:芦崎社長、フランダースの社長・店長と。▼右:販売の様子





「こんブッセ」は一箱5個入り。子供達に食べてもらうことを意識し、生地の表面には、シャチ、クジラ、ヒグマの親子、シマフクロウ、オオワシといった、知床に生息する動物たちの焼き印が施されている。生地とクリームには、羅臼町内の佐藤商店が販売している昔懐かしの昆布茶を練りこんでいるため、ほんのり昆布の風味が感じられる。

▼生地にもクリームにも地元の昆布茶を練りこむ

パッケージにもこだわり、箱にはある仕掛けが施されている。食べ終わった後に箱の横に開けられた穴をのぞくと、羅臼国後展望塔からの眺望を描いた絵が見られる仕組みだ。このように子供たちを楽しませる遊び心が随所にみられる。

▼パッケージデザインにもこだわりが。パッケージの穴をのぞくと・・・

「こんブッセ」は道の駅「知床らうす」内の阿部商店にて販売中。今後は販売先を増やしていく予定で、斜里町ウトロ、中標津町内での販売も予定している。芦崎さんは、「まず町民に認知してもらい、羅臼のご当地スイーツとして町外に持っていける土産、観光客に持ち帰ってもらえる土産を目指したい」と話している。

▼【動画】「こんブッセ」を早速食べてみた

取材協力:株式会社ケミクル/知床羅臼町観光協会
出演:和田知慧
一部写真提供:株式会社ケミクル