暑い日が続くこの時期、全国各地の海水浴場では様々なイベントが開催されますね。
北海道の海水浴場でも7月下旬の海開きの後、各所で趣向を凝らしたイベントが行われます。
お盆過ぎ迄の約一ヶ月と短い北海道の夏だからこそ、イベントを通して海を存分に楽しみたいものです。
今回は乙部町の、元和台海浜公園「海のプール」で行われた「元和台マリンフェスティバル」を取材に行きました。
プールで海水浴とはどういうこと?
北海道南西部に位置する乙部町。
国道229号線(追分ソーランライン)を走ると海側に元和台海浜公園(げんなだいかいひんこうえん)の大きな看板が見えてきます。
また同じ看板に「海のプール」という文字も見えます。
駐車場は岬の上で標高の高い位置になりますので、海水浴というイメージより、プールのイメージを強く感じます。
「海を高い位置から眺める事ができる、絶景を堪能できるプールなのかな?」とか、
「海水をポンプか何かでくみ上げてるプールなのか?」などと考えますが、
入り口へ進むと見えてくる、らせん状の大きな橋を目の当たりにすると、「海のプール」の理由が分かります。
海のプールへ通ずる「るーぷ橋」
らせん状の橋「るーぷ橋」を下って行くと、はるか下に「海のプール」全景が見えてきます。
橋は全てスロープ状になっているので、誰でも楽に歩行可能できますし、荷物をカートに乗せて持っていく事も可能ですね。
橋の最後は岩山のトンネルをくぐるようになっており、出口で清掃協力金の100円を支払って入場となります。
自然の地形と人工物を上手く組み合わせたもので、普通の海水浴にはない楽しさを演出しています。
高所恐怖症な方は周りを見ないで渡りましょう。(笑)
▼橋の中央下には売店があり、多くの人が並んでるのが見えます
▼橋の途中から「海のプール」全景が見渡せます
両方のいいとこどり「海のプール」
「海のプール」は岬の崖下の海岸に突堤で囲った形になっている為、波が荒い時でも海遊びができるという他、とても広く、砂浜や岩場があったり浅深の違う区画割がしてあり、誰もが楽しめるようになっています。
プールの周りを石畳にしてあったり、日陰棚という屋根付きの場所もあり、休憩場所も快適な作りになっています。
もちろん、海の家売店や、休憩室、更衣室、シャワー、トイレ、監視室も完備されており、安心して楽しむ事ができますね。
また、環境省の海水浴場水質調査では水質最高の「AA」指定で、この綺麗な海水を常時循環させるような設計になっている事からも、快水浴場百選や、日本の水浴場55選、日本の水浴場88選に選ばれている理由でしょう。
プールのような快適性と、海の匂いや感触を併せ持った、他にはない施設です。
元和台マリンフェスティバル
今回で32回目となる「元和台マリンフェスティバル」。
様々な催しで大人気のイベントだと聞いておりましたが、今回は約4,000人もの人が訪れたようです。
10時15分のオープニングセレモニーに始まり、イカダのレース「ダッタン漂流記レース」や、「スイカ割り」、水上に設置したゴザの上を走り抜ける「水上ゴザ走り」、ビーチフラッグ、と楽しめるイベントが満載です。
その中でも人気があるのは、「海のプール」開催中の毎週末にも行われている「ウニ、ツブ、ホタテ手づかみ体験」です。
▼スイカ割り大会
▼ビーチフラッグ大会、子供から大人まで熱い戦いが繰り広げられました
一旦プールから全員が上がり、外海からプール内へ船が入ってきて、浅瀬にウニ、ツブ、ホタテを撒くのです。
一通り撒き終わると、一斉に手づかみ開始。もちろん素足は禁止、靴やサンダル着用は必須です。
浅瀬なので子供も参加可能で、家族みんなで楽しめるイベントですね。
▼全員プールから上がり、船の上からウニ、ツブ、ホタテが撒かれます
▼子供達より大人の方が真剣かも(笑)
「海のプール」では、バーベキュー等の火を使うのは、多くの人が裸足で楽しむ場所という事もあり、禁止されています。
また、障がい者用の、水に浮ける車椅子や、砂浜用車椅子の無料貸し出しを行っています。
▼水に浮ける車椅子)
誰もが安全に海水浴を楽しむ場所として考えられている見事な「海のプール」、この夏、行ってみては如何でしょう。
▼元和台海浜公園「海のプール」
所在地:北海道爾志郡乙部町字元和
お問合わせ先:元和台海浜公園管理棟(8:30~16:30)
TEL:0139-62-3459
乙部町役場産業課 TEL 0139-62-2311
開場期間:平成28年度(7月23日~8月21日 9:00~16:30)
清掃協力金:100円(小学生以上)
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