白い恋人のパッケージに採用! 利尻島一の人気観光地「オタトマリ沼」


【利尻富士町】 利尻島で最も賑わう観光地といえば、もしかするとここ「オタトマリ沼」なのかもしれない。観光シーズンになれば観光バスも多く訪れるし、駐車場隣接の土産店は繁盛している様子。利尻に行ったら必ず訪れておきたい場所の一つだ。なんといっても、この沼は1976年以来、石屋製菓の「白い恋人」のパッケージに採用されているのだから(正確には後述する沼浦展望台がそのアングル)。

「オタトマリ沼」は、利尻島南東部の海岸から近い場所にある、周囲約1kmの利尻島最大の湖沼だ。なりたちとしては、海の水際の爆発的な噴火で爆裂火口ができ、窪地に水がたまって沼が誕生したという。

天気がよく風がなければオタトマリ沼に映る逆さ利尻富士を見ることも可能だ。沼の周囲は約1.1km・約20分の散策路が整備されており、開放感ある自然の中を散策することが可能だ。周辺は利尻島最大の湿原・沼浦湿原(利尻富士町指定天然記念物:1979年10月26日指定)であり、その面積は約29ヘクタールに及ぶ。湿原にはオタトマリ沼のほか奥地にある三日月沼も含む。ミズゴケが発達した高層湿原の周囲にアカエゾマツが広がり、沼の周囲には初夏にはエゾカンゾウやヒメウギアヤメ、カキツバタ、ネムロコウホネ、リシリアザミなどが咲き誇る。





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オタトマリ沼はお土産購入に最適な場所


オタトマリ沼は観光客向けに売店も充実している。駐車場のオタトマリ沼側には利尻富士町レストハウスがあり、「利尻名産日本一のうに・元祖うに鮨(海峡鮨 信ちゃん)」「元祖くまざさソフトクリーム・はまなすソフトクリーム(まっちゃんの店)」の看板が目を引く。

一方、逆側にあるのが人気の高い土産品店「利尻亀一(りしりかめいち)オタトマリ沼店」。リスのぬいぐるみ二体が出迎えてくれる。店内に入ると利尻昆布商品がずらり。「利尻っ子」(90g・545円=写真)という、利尻昆布、いか、えび、あおのりを使ったふりかけは利尻島限定商品ゆえに好評。ふりかけのほか、おにぎりや海苔巻、サラダ、お好み焼き、納豆巻、おひたし、冷奴や湯豆腐にも使えるらしい。試食させてもらったら利尻土産として一つ買っていきたくなること間違いなし。







店内では、生うに寿司など海産物を使った料理も頂けるほか、さっぱりした絶品ソフトクリームとして観光客に人気の利尻限定「万年雪ソフト」(通常版・熊笹入り、各300円)を販売。「特許・熊笹茶」「万年雪の水・名水コーヒー」無料飲み放題や、癖になる歯ごたえの「磯の木昆布」の試食サービスも嬉しい。ここで休憩がてら、時間があっという間に進んでしまうのだから不思議である。


▼万年雪ソフトはまた食べたくなる美味しさ。▼右:無料サービスの万年雪の水・名水コーヒー

▼磯の木昆布

白い恋人の看板も立つ「沼浦展望台」愛称『白い恋人の丘』


沼浦湿原とオタトマリ沼から道道108号線を挟んで海側には、沼浦展望台がある高台がそびえる。オタトマリ沼からは道道を少し北上し沼浦キャンプ場入口から海側へ入り、約500m坂道を進んだ終点の駐車場が展望台だ。海抜42.72mの高台からは、オタトマリ沼を眼下に、さらにその向こうに利尻富士、逆を向けば、日本海の向こうに北海道本土を見ることができる。2012年には「白い恋人の島」という看板と撮影台が設置されている。


2014年5月30日には、同展望台の愛称が『白い恋人の丘』に決定したことを受け、看板も新調した。ここでプロポーズした場合、石屋製菓公認「プロポーズ証明書」が利尻富士町観光協会から進呈される。

なお、周辺の海岸は、アイヌ語で「砂のある入江」を意味する「オタトマリ」にふさわしく、利尻島でも珍しい砂丘海岸「沼浦海岸」が広がっている。また、オホーツク文化を中心とした遺跡が分布していることも確認されている。古くからこの地は住みやすい環境だったのかもしれない。そんな島随一の美しき観光地・オタトマリ沼は一度は行っておきたい場所の一つである。