積丹ブルーの海の中を見たければ「水中展望船ニューしゃこたん号」へ

積丹半島の先端のまち、積丹町。神威岬と島武意海岸が二大観光スポットですが、積丹町の中心地である美国地区でも積丹ブルーを楽しむことができます。その一つが、水中展望船ニューしゃこたん号。あの積丹ブルーの海の中を普段着のまま気軽に見ることができる唯一の体験とあって、人気を呼んでいます。

船底に窓ガラスがついたグラスボートで積丹ブルーへ

水中展望船ニューしゃこたん号の乗り場は美国港にあります。駐車場があるので車でいけますし、路線バスのバス停からも徒歩圏内です。→路線バスで行く方法は「バスタビ北海道」積丹編も参照ください。

運航するのは積丹観光振興公社。4月中旬から10月下旬の8時30分から16時30分(時期により変更あり。秋は最終便が30分早まることも)。出航時間は決まっていませんが、50~60分間隔で随時運航しています。

乗船料は中学生以上1,400円、5歳以上小学生までは半額。北海道中央バス小樽―積丹往復券とのセット券や、小樽・余市・積丹近郊の観光地では乗船割引券が手に入ることもあるので、要チェックです。

使用船舶は、いわゆる海底観光船グラスボート(19t)。船底に窓ガラスがついていて、海底や湖底を見ることができるのが最大の特徴です。道内では他に、支笏湖観光船の水中遊覧船があります。白いボディーに青と赤のラインが入った船は、旅客定員78名。その他、操縦士とガイドの2名が乗船し、最大80名で運航しています。

それではここから、水中展望船ニューしゃこたん号の楽しみ方をご紹介します。船上から景色を見る他には、大きく分けて2つの楽しみ方があります。

楽しみ方1 水中展望室からウニを見る!

時間になると、乗員が手動でブリッジを上げて出航。水中展望室へはまだ降りないように指示されます。

▼これが上空から見るとハート型の宝島

美国港を出航した船は、港外に出ると、黄金岬を左手に見ながら宝島を目指します。宝島は、上空から見るとハート型に見える島。黄金岬と宝島の間の海域に着くと、北海道で唯一海中公園に指定されている海域で、積丹ブルーといわれる青い色の海を間近に見ることができます。雨天時でも海の青さがはっきりとわかります。

船は宝島の近くに浮かぶ小島やゴメ島の近くを徐行したり止まったりしながら、乗客の目を楽しませます。船底の水中展望室へは、操舵室横の階段と後方の階段から降りていくことができます。水中展望室にはベンチがありますが、狭いため、乗客が多い6~8月、特に夏休み時期には2回以上に分けて入れ替わり制で入ることになります。

▼展望室

展望室では、透明度の高い海の中に、魚やクラゲが泳いでいる様子を観察できます。海底の岩場を間近に見ることができ、黒い点々が確認できることも。これが、積丹のウニです。6~8月にウニ漁が行われること、キタムラサキウニは5cm以上からでなければ漁師は漁獲できないこと、遊覧コース周辺ではサイズが小さめであること、身が赤く3倍の値段がするエゾバフンウニのことなどを解説してくれます。

デッキに戻ると、人の横顔のように見えるビヤノ岬、キト浜付近まで船が進み、折返しとなります。

楽しみ方2 カモメに餌やり!

もう一つのお楽しみは、カモメに餌やり体験です。往路でゆっくりと積丹ブルーを楽しんだあとは、復路で「カモメに餌やりをしてみてください」とアナウンスされます。

餌はパンの耳。スタッフが無料で乗船に配ってくれます。パンの耳を持って手を差し出すと、カモメたちが群となって船にやってきます。並走するカモメ、餌をついばもうとするカモメ、着水するカモメ、屋根にとどまるカモメまで、様々なカモメたちを観察できます。

このカモメに餌やり体験は、子どもだけでなく大人もはしゃいでしまうはず。ぜひ遠慮せずにパンの耳をもらってください。

カモメに餌やりではしゃいでいると、あっという間に美国港に到着。積丹ブルーの海の中も楽しめるだけでなく、カモメに餌やり体験もできる。まさに一度に二度楽しめる水中展望船ニューしゃこたん号。ぜひ楽しんでみてくださいね。

【動画】映像で見る水中展望船ニューしゃこたん号

出演:中村千紗/野口若奈

水中展望船ニューしゃこたん号
所在地:積丹町大字美国町字船澗1979-2
電話:0135-44-2455
乗船料:大人1,400円、5歳以上小学生まで半額