「カタラーナ」というスイーツをご存知でしょうか。見た目はプリンやクリームブリュレのようですが、ひと口食べればその独特な食感に驚くはずです。
北海道は豊富町に、そんなカタラーナをひとりで作っている女性がいます。まるで運命に導かれるかのように現在にいたったという、彼女の作るカタラーナ。そのお味はいかに?
(写真提供:ハラペコmucca)
豊富町で、なぜイタリア定番スイーツ?
そもそもカタラーナとは、スペインのカタルーニャ地方で生まれた洋菓子です。スペイン生まれながら、今やイタリアでも定番のスイーツとして親しまれています。豊富町でひとりカタラーナを作っている無量谷律(むりょうや しらべ)さんが初めて食べたのも、働いていたイタリア料理店でデザートとして出されていたものでした。
「私自身は旭川出身なんですが、札幌の専門学校で調理師免許を取得し、札幌のイタリア料理店でカタラーナを知りました。その時は、まさか自分で作って販売することになるなんて考えてもいませんでしたが」(無量谷さん)
▼これまでの経緯を笑顔で語る無量谷さん
その後、1年間のイタリア語学留学を経て、2009年には結婚したご主人の故郷である豊富町に移住しました。子育てもひと段落した頃、豊富町の生クリームを使って何かできないかと思案するようになります。
「あまり生クリームは好きではなかったのに、豊富町の生クリームを食べた時、その濃厚なおいしさに感動したんです」(無量谷さん)
そこで思い出したのが、あのカタラーナでした。腕を振るって試行錯誤した後に、ついに完成。商品を「とよとみカタラーナ」と名付け、屋号を「ハラペコmucca」と決めました。
ところが、販売する専門の店舗がありません。そこで無量谷さんは音楽イベントで販売したり、ご主人の働く「ラッキー食堂」に置かせてもらったりして、少しずつ売れ行きを伸ばしていきました。
売れ行きが伸びると、自然とその評判が広がっていきます。今では「とよとみカタラーナ」は、豊富町のふるさと納税のふるさと応援特産品リストにも加えられ、まさに豊富町を代表するスイーツとして人気を集めているのです。
人気のベイクドチーズケーキもぜひ!
▼とよとみカタラーナ(税込250円)
小ぶりな「とよとみカタラーナ」は、ひとりでもペロリと食べてしまえるサイズで、冷凍保存されています。
冷凍室から出したものをさっそく食べてみると、やはり驚くのはその食感。表面のパリッとしたキャラメリゼ部分の後に、アイスクリームのようなチーズのような、不思議な歯ごたえがやってきます。少しずつ口の中で溶けていくと、優しい生クリームの風味がいっぱいに広がっていきます。
「食べ方は、それぞれお好みでどうぞ。冷凍された状態のカチカチの食感を好む方もいれば、少し常温で置いて柔らかくなったものを好む方もいるんですよ」(無量谷さん)
店舗を持たないハラペコmuccaの「とよとみカタラーナ」ですが、販売している場所はいくつかあります。いちばん分かりやすいのが、豊富駅横にある「豊富町観光情報センター」です。
▼豊富駅のすぐ隣に位置している
建物の中に入ったら、牛のPOPを目印に探してみてください。
▼ちなみにハラペコmuccaの「mucca」とはイタリア語で「乳牛」の意味
他にも「ラッキー食堂」や「おかず屋高杉」、「ニュー温泉閣ホテル」などでも購入可能。さらに「おかず屋高杉」では「ベイクドチーズケーキ」も販売しています。
▼ベイクドチーズケーキ 16cm(税込1,500円)
もちろんこちらも豊富町の生クリームが使用されており、レモンのきいた爽やかな味わいです。
▼冷凍状態なので、冷蔵庫でひと晩解凍してからめしあがれ
「実は豊富町はバターもおいしくて、今度はこのバターを使って何か作りたいと考えているところなんです」と教えてくれた無量谷さん。調理師免許を取得したこと、イタリア料理店で働きイタリアに語学留学したこと、そして豊富町出身のご主人と結婚したこと。たくさんの点が結びついて「とよひらカタラーナ」は誕生しました。これからも、豊富町からおいしいスイーツを届けてくれることでしょう。
Facebookページ
所在地:天塩郡豊富町字豊富大通8
電話:0162-82-2108
営業時間:10時30分~19時
定休日:月曜日
所在地:天塩郡豊富町大通り8
電話:0162-82-3456
営業時間:11時30分~21時
定休日:月曜日
所在地:天塩郡豊富町温泉
電話:0162-82-1243