アガリクス茸の3倍の抗がん作用と、30倍の抗酸化酵素。そんなお茶がひそかに人気です。それは「カバノアナタケ茶」。カバノアナタケという、外見は石炭のようでお世辞にもあまり綺麗とはいえないキノコなわけですが、この効力に関して、テレビや新聞などでも多く取り上げられて紹介されてきました。ところで、カバノアナタケって何者?そこから迫っていきましょう。
カバノアナタケって何者?
サルノコシカケ科のキノコでして、北海道の道東からロシアのシベリアに至るまでの、寒い地域にのみ生育します。なのでこのキノコが寄生する樹木というのも寒冷地の木で、ダケカンバや白樺に寄生しこれらの樹液を栄養にしており、15cmの大きさになるのに10年という長い年月をかけて成長していきます。分類上はタバコウロコタケやキコブタケ、サルノコシカケに近い存在です。
北海道では誰もが知っているカバノアナタケですが、数はなまら多いわけではなく、大変少ないため、「幻のキノコ」「山の黒いダイヤ」「森のダイヤモンド」という異名を持ちます。この数の少なさは、昨今の健康ブームによってさらに減少しています。とにかくその希少価値は高いということがいえると思います。
ロシアではチャーガと呼ばれており、カバノアナタケは伝統であり日々の生活に欠かせないものです。健康維持でカバノアナタケを煎じて飲む習慣があり、ガン発生率が低いと言われ、徐々に注目されていきました。北海道でもアイヌ民族の人たちが薬として用いてきました。
カバノアナタケの効能とは?
研究・調査してみてあらびっくり、実はあのアガリクスよりも効果があるということがわかってきました。生活習慣病の元になる活性酸素を「無毒化」するSOD(抗酸化酵素)の効果があります。また、免疫能力向上のβグルカン(キノコの多糖類)、βカロテン、ビタミンなどが豊富に含まれています。特にこのSODに関してはアガリクスの30倍という結果も出ています。
カバノアナタケは、ガンに効くとされていますし、生活習慣病、アトピー性皮膚炎、エイズ、インフルエンザに加え、血糖値を下げる働きがあることから糖尿病に、そして高血圧にも効果が見られます。とにかく広範囲の病に効果ありということですね。
カバノアナタケを粉砕し減菌し煮出したカバノアナタケ茶を始めて商品化したのは「高嶋屋」。まだカバノアナタケが注目されるよりも前に効用に着目して製品化を行いました。もちろんお茶にしたからといって有効成分がなくなるということはありません。苦味がなく、北海道の家庭では麦茶のように飲むことも。そんな「100%北海道産カバノアナタケ茶」を飲んでみましょう。
補足:最近では北海道産が減少しつつあるため、ロシア産を北海道産としたり、他のものを混ぜたりして粉末状にして販売している不正なものもあるようです、ご注意ください。