2021年3月28日(日)15時、函館市の「函館新外環状道路(はこだてしんそとかんじょうどうろ)」(一般国道278号)のうち赤川IC―函館空港IC(延長7.6㎞)が開通します。これにより「空港道路」が全通し、渋滞緩和のほか、函館空港へのアクセスが向上することになります。
「空港道路」(函館IC―函館空港IC)が全通
函館新外環状道路は、函館IC(函館市桔梗町)を起点とし、函館市古川町に至る延長約15㎞の地域高規格道路(通行無料)。このうち、函館IC―赤川IC―日吉IC―函館空港IC間の延長約10㎞を「空港道路」と呼び、函館空港ICから函館市古川町で国道278号に接続する部分を「古川道路」とわけています(古川道路は開通未定)。
函館IC―赤川IC間(延長2.4㎞・2車線)は2015年3月14日に先行開通。今回、赤川IC―函館空港IC間(2車線)が供用開始となることで、「空港道路」が全通することになります。合わせて、中間の日吉ICも供用開始となるほか、開通済みの函館IC―赤川IC間が4車線道路となります。
函館ICでは、高規格幹線道路「函館新道」(函館IC―七飯藤城IC(七飯町)間=国道5号バイパス)、函館江差自動車道(函館IC―北斗茂辺地IC間)とジャンクションで接続。空港に直結することで、函館周辺のアクセスが向上することになります。
函館空港直結で、整備前に比べて約19分も短縮
七飯・北斗方面から函館空港へのアクセスは、これまで道道100号(函館上磯線、通称:産業道路)を利用するのが最善でした。しかし、道道347号線との交点(美原3丁目)、道道1132号線との交点、道道83号線(湯の川電停付近)、国道278号との交点(湯の川温泉)などで交通が集中して渋滞が慢性化していました。
函館新外環状道路「空港道路」の全通により、函館市街地を通る必要がなくなるため、交通事故低減、救急搬送の速達性の向上、函館臨空工業団地と函館港・函館空港を結ぶ精密機器製品の流通利便性向上、周遊観光の所要時間短縮などが見込まれます。
空港道路整備前は、函館IC―函館空港間の所要時間は約30分(冬季約33分)でしたが、赤川IC開通後は約2分短縮(冬季約3分短縮)。今回の空港道路全通で約11分(冬季約12分)となり、整備前に比べて約19分、赤川IC供用開始後に比べて約17分の短縮が達成できます。延長10㎞の開通で20分弱の時間短縮は効果が大きいといえます。
函館IC―函館空港間の所要時間短縮
時期 | 夏季所要時間 | 冬季所要時間 |
---|---|---|
整備前 | 30分 | 33分 |
赤川IC開通後 | 28分(-2分) | 30分(-3分) |
函館空港IC全通後 | 11分(-17分) | 12分(-18分) |
合計 | (-19分) | (-21分) |
広域観光の例では、函館空港―大沼公園までが整備前に約47分かかっていたものが、約16分短縮され、約31分で結ぶようになります。
函館タクシーの函館帝産バスは、空港道路を利用した新函館北斗駅―函館空港を結ぶシャトルバスの運行を開始しました。大人1,000円(小人半額)で、当面は夕方に1往復します。