2016年10月1日に、ニセコエリアで使える湯巡り手形「ニセコ湯めぐりパス」が大幅に内容を変えてリニューアルしました。どんなところが変わったのか、ニセコリゾート観光協会でお話を伺ってきました。
リニューアルの理由
ニセコ湯めぐりパスは2005年12月1日に販売開始。14カ所の加盟施設の中から3軒の日帰り入浴ができる温泉手形としてスタートしました。これまで形を変えずに販売を続けてきたこともあり、このエリアではお得な湯めぐり手形として定着していて、販売数はここ数年で増加傾向だったということです。
しかし、10年以上の時間の経過とともに何軒もの温泉宿が廃業しました。さまざまな事情で参加できなくなる施設も増え、このままではユーザーの使い勝手が悪くなってしまうという思いから、大幅にリニューアルして再スタートすることになりました。
▼旧パスと新パス
新しい湯めぐりパスは何が変わったのでしょうか。3つのポイントをご紹介します。
1.1枚の湯めぐりパスで利用できる施設が3軒から4軒に!
湯めぐりパスにはシールが貼ってあり、それぞれ1枚のシールで1軒の日帰り入浴ができます。以前はこのシールが3枚でしたが、リニューアル後には4枚になりました。しかし、利用する4軒を選ぶ際にちょっとした注意が必要です。
4枚のシールは2色に分けられています。2枚は赤、2枚は青。参加施設も「赤組」と「青組」に分かれていて、赤組の施設では赤いシール1枚か青いシール1枚、青組の施設では青いシール1枚か赤いシール2枚で日帰り入浴をすることができます。
使い方によって非常にお得にもなればそうでないこともありますので、赤と青のシールをどのような組み合わせで使うかを考えながら湯巡りするという、制約があるからこその楽しみが増えました。
2.複数人数でシェアすることが可能に!
リニューアル前の湯めぐりパスには「1人1冊」のルールがあり、複数人数で利用したい場合に人数分の冊数を購入する必要がありましたが、今回の変更で1冊を複数人数で利用することができるようになりました。そのおかげで、夫婦やカップルなど2人で1冊をシェアして赤組と青組の施設それぞれ1軒ずつで利用したり、3人で青組の施設1軒に入湯することが可能になります。
これはユーザーにとって非常に嬉しい変更です。人数とどの温泉施設を利用するかで頭を使う必要がありますが、最初に何冊も購入する必要がなくなったため、湯めぐりパスを使用するハードルがかなり低くなるのではないかと思います。
3.参加施設が大幅に増えました!
いくら金額的にお得な湯めぐり手形でも、使用できる施設が少なければ使う楽しみも半減してしまいますが、利用できる施設はリニューアル直前の13軒(温泉施設ではない有島記念館を含む)からなんと22軒に。新しいシステムになったことで湯めぐりパスに復帰した施設のほか、今回から共和町と岩内町の温泉施設5軒が新たに加わりました。
参加施設が減って、このままでは湯めぐりパスの価値がなくなってしまう…それでニセコ山系ということでお付き合いのある町の施設にも是非加わってもらいたい、という思いで、ニセコリゾート観光協会の方が各施設に直接出向き交渉を行ったそうです。
そのおかげでニセコ山系の合計6町村の温泉施設で使用できるようになり、思わず「ニセコ湯めぐりパス」という名称のままで良いのだろうかという疑問が浮かぶほど広範囲に。参加施設も国際色豊かなホテルや趣のある日本旅館、公共温泉や共同浴場のような小さな日帰り専用の施設までバラエティーに富んでおり、このエリアのドライブには欠かせない存在になりそうです。
また、もともとニセコエリアは硫黄泉や酸性泉をはじめとして様々な泉質の温泉に恵まれた地域ですが、参加施設が増えたことで楽しめる温泉の泉質もさらに増えました。その日の気分や体調に合わせて泉質で入る温泉を選ぶという楽しみ方や、「優しい温泉→比較的刺激の強い温泉→仕上げに保湿・保温力のある温泉」といった理想的な順番で温泉のハシゴをすることも可能で、温泉通の方にとっても頼もしいアイテムになるでしょう。
購入は道の駅等で
生まれ変わって使い勝手が大幅に向上したニセコ湯めぐりパスは1冊2,160円(税込)。有効期限は以前と変わらず購入から180日間です。
道の駅ニセコビュープラザ、ニセコ中央倉庫群、倶知安町まちの駅ぷらっと、道の駅いわない、加盟各施設(一部取扱のない施設あり)で購入可能。
加盟施設の営業時間などはニセコリゾート観光協会のサイトで確認できます。
ニセコ湯めぐりパスのお話を伺っていたら、いてもたってもいられなくなり私も1冊購入して早速温泉に浸かってきました。まだ紅葉が残る晩秋の時期は、一年のうちでも特にお湯の温かさが身体と心に染みて温泉のありがたさを感じられる期間ですね。
スキーシーズン前のニセコエリアはそれほど混雑することがなく、ドライブを楽しみながらゆっくり温泉を巡るのにぴったりの場所です。
次の休日に、ニセコでほっこりしませんか?