【奈井江町】芝桜が最盛期を迎えた北海道。開花に合わせて、代表的な芝桜スポットでは芝桜まつりなるものを開催している。日本最大級の滝上町滝上公園では「芝ざくらまつり」、大空町ひがしもこと芝桜公園では「ひがしもこと芝桜まつり」、訓子府町レクリエーション公園では「芝桜まつり in くんねっぷ」がそれぞれ開催されてきた。
ここに挙げたものはいずれもオホーツク管内だが、道央圏でも「芝桜まつり」を開催してきた場所がある。それが奈井江町の「芝桜まつり」。約5万株の芝桜が咲く企業の構内で、毎年5月下旬の日曜日に開催されている恒例イベントだ。
芝桜が咲くのは、奈井江駅の北東側に広がる北海道住電精密株式会社構内(奈井江町字奈井江776番地)。[地図] ゲートから構内を貫くメインストリート沿い両側に、芝桜のピンク色のじゅうたんが敷き詰められている。しっかり手入れされているので、例年5月下旬にこちらの会社に行くと、ピンクの芝桜で迎えられるというわけだ。企業敷地内なので観光地ではないが、隠れた芝桜スポットとして地元では知られている。
「芝桜まつり」が始まったのは1990年。1980年に操業開始した北海道住電精密が創業10周年を迎えるにあたり、5月に「第1回 芝桜パーティー」を開催したのが前身。その後、町民の要望が多かったことから、主催会社の社員ボランティアによって毎年5月末に開催するようになっていった。
2013年暮れに北海道精密ツールが設立されたため、現在は北海道住電精密株式会社、北海道電機株式会社、北海道精密ツール株式会社の3社が共同でイベントを主催し、町が後援している。
約25年の歴史を持つイベントは、毎年1500人近くが来場する。イベント当日は、奈井江特産品や軽食を出す露店が並ぶ。北海わらべ太鼓、奈井江中学校ブラスバンド演奏、そして豪華景品が当たるお楽しみの抽選会まで、楽しみが多いイベントだ。