みなさんこんにちは。
オホーツク観光大使ラウフェンCukaです。
こちらの記事では、laufenが担当しているAir-G'(FM北海道)の番組「laufenのkita-note」で知床について取材した模様を文字と写真でリポートします。
<第11回ゲスト>羅臼料理「はちきょう」代表・小林義鷹さん(2014年7月17日放送)
―― laufenのkita-note、Cukaがお送りしています。
この番組では毎週知床に関わる様々な方をご紹介します。
今夜のこの時間は札幌の居酒屋さん、羅臼料理「はちきょう」の代表、小林義鷹さんにお話を伺います。
小林さんよろしくお願いします!(Cuka)
小林:はい、よろしくお願いします。
―― 羅臼料理「はちきょう」はすすきの手前にあるとてもおいしい居酒屋さんですよね。
私も行ったことがあるんですけど、羅臼料理というだけあって代表の小林さんは知床出身。
元々漁師をされていたそうで、漁師時代はきっと船で知床の色んな所に行かれましたよね?
小林:はい。
―― 私は知床半島の先の知床岬に興味があるのですが、知床岬ってどうやって行くんですか?
小林:一般の人にどうやって行くんですかって聞かれたら、歩いては行けないよと答えますね。
歩いて行くんだったら、かなり命を覚悟しないといけないですかね。
―― それだけ厳しい道のりなんですか?
小林:道っていうか熊ですよね。
―― 熊!
小林:知床半島の方に近寄れば近寄るほどいるんですよ。
―― じゃあどうやって行ったらいいんですか?
小林:船で行くしかないんですよ。
僕が漁師をやっていた頃に、本州からヨットで毎年知床半島に来る人がいました。
―― ヨットで行けるんですか?
小林:ヨットで来れますよ。
―― 海の中って結構色々な生き物がいるんですか?
小林:いますいます、超綺麗です。
知床半島の本当の先っちょにある文吉湾(ぶんきちわん)っていう湾、ウトロ側の方なんですけど、そこの港の中には2メートル越えのミズダコが泳いでたりとか。
―― えーっ!2メートルですか!?
小林:景色で今でも目に焼き付いているのは、たまに僕らが漁をやっていて早く終わるときがあるんですけど、そんな時はさっきの熊の話じゃないですけど、ちょっとこうビビりながら知床半島の灯台に登ってみたことが何度かあるんです。
―― 灯台。
小林:はい、それで知床半島の先端を見ると、右側は羅臼側、それから根室海峡、北方領土がありますね。
で、左側はオホーツク。
―― はい。
小林:羅臼側はダークブルーなんですよ。
で、左側のオホーツクはグリーンがかった海なんですよね。
その境目が見えるんですよ。
―― えーっ!
小林:これはねえ、やっぱり……まあ漁師というものは大変なので「漁師やっていて良かったな」と思うことは現役の時は無かったんですけど、その時だけは「ああ、漁師やっていたから俺はこれを見れたんだ」と。
なんだかこう、凄く良かったですね。
―― 今のお店を開くようになったきっかけを教えてください。
小林:僕は15歳で船に乗ったんですけど、約12~13年船に乗ってやめることになってしまい、なんとか魚を扱うことができれば家族に貢献できるかなと思ったんです。
あとは仲間が今も現役でやっていますから、そういう仲間たちが獲ったものを、僕が店をやることによって価値を高められればなというのがきっかけですね。
―― 生産者さんに対する想いとかっていうのも、もし良かったらお聞かせ願えますか?
小林:知床自体も僕が漁師をやめてから世界自然遺産になって、その自然も自然の摂理があって豊かな自然が残されているところと、残念なことなんですけどそうじゃないところがあるように、結局は全部縁で繋がっている。
本当に今でも知床、特に僕の実家の羅臼で漁師やっている人は凄いなと。
たらこの漁をやっている1月2月3月の時なんかも、最盛期でたくさん漁があって寝る暇が無い時なんかは、大袈裟じゃないんですけど500mlのペットボトルぐらいの汗は普通に出ますよ。
―― 1月2月3月でもそんなに出るんですか!
小林:はい、真冬で。
ゴムカッパの中に着ている服の枚数が3枚くらいで、もう暑くてしょうがないですね。
―― そんなに動いたりするんですか?
小林:はい、ずっと。
―― 網を引っ張ったり……?
小林:やる作業がとにかく絶え間ないので、休憩時間は缶コーヒーを、一番下の部下が先輩の手を煩わせないように”キュキュキュキュッ”と振って”プシュ!”と空けて「どうぞ!」と。
で、先輩がゴクゴクゴクッと飲む、そのあと煙草に火を付けてもらってからそれをまたもらう。
それが休憩ですから、それで大体朝の3時4時ぐらいから、ひどい時だと夜中11時12時とか。
―― そんなに遅くまでやるんですね……。
小林:そうですそうです。
だからやっぱりそういう人たちが獲ってきたものが、バナナの叩き売りって言葉はよろしくないのかもわかりませんけれども、そういう風にする。
そうすると生産者はやる気が無くなる、割に合わない、やめる、獲れない、じゃあその魚どうするの?と。
―― うーん。
小林:海外のものが決して全部駄目とは言いませんけど、生産者の顔が見えない、どんな加工、どんなものが入っているかもわからない物を我々大人が仕入れる、子供連れのお客さんが来る、大人だけじゃなくて子供が食べる。
これ非常に怖いことなので、その生産者のことも考えて僕らが一生懸命やるということは、結局消費者のことを大切に思うという風に確信していますので。
その為にはやっぱり、知床ばかりではないですけど、北海道、そして知床世界自然遺産、これを今どうやって僕らが、皆が守っていくのかということが結局は全て繋がっているような気がしますけどね。
―― ありがとうございます、この続きはまた来週聞かせてください。
この時間は、羅臼料理「はちきょう」の代表、小林義鷹さんにお話を伺いました。
ありがとうございました!
小林:ありがとうございました!
羅臼料理「はちきょう」ウェブサイト
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