【札幌市】西区には、運動から工作まで楽しめる公園がある。機関車、ちゃぷちゃぷ広場、サイクリングロード、トンカチ広場……。今回は家族連れに大人気、農試公園を紹介する。
八軒駅から下手稲通りをまっすぐ進むと、公園の中に白いドームのような屋根が二つ見える。ツインキャップである。そしてそのツインキャップが特徴的な公園が、農試公園だ。
走って学べ!サイクリングロード
公園に入ると、自転車に乗っている人の多さに驚く。公園全体にサイクリングロードが張り巡らされているのだ。地面には道路さながらに白いラインが引いてあり、信号機や横断歩道などもある。子供たちは公園内で交通ルールを学ぶことが出来るのだ。自転車の練習にもうってつけだ。
サイクリングロードを走っていると、機関車や遊具、テニスコート、トンカチ広場、ツインキャップ、琴似発寒川などの景色が入れ替わり現れる。農試公園のサイクリングロードでは風をあびる爽快感はもちろんのこと、ただ走って景色を見ているだけで面白い。自転車を降りて、気になった施設にちょっと寄ってみるのも良いだろう。無料のレンタルサイクルもあり、車で来た方でもサイクリングを楽しむことが出来る。
また、サイクルサーキットにはかなりアップダウンの激しい道が用意されている。こちらはレンタルサイクルで利用することは出来ないが、自転車で来た方は是非とも利用して頂きたい。万年運動不足たる私は最後の坂を登ることが出来なかったが、坂を下るスピード感といつ転ぶかという緊張感は、やみつきになること必至だ。
親子でとんとん!トンカチ広場
農試公園には、アウトドアな公園らしからぬ工作広場がある。近づくとほんのり木の香りがし、とんとんと釘を打つ音が響いている。
トントン広場には木切れがたくさん置いてあり、自由に使う事が可能だ。多くの人が思い思いに工具を持ち、くぎを打っている様子が見られる。飛行機やロボット型、何の形なのか本人にしかわからないであろうオブジェなど、眺めていて飽きない。お父さんが子供の工作を手伝っている家族連れが多く、和気あいあいとした空間だ。こちらもレンタルサイクルと同様、無料でトンカチ・釘・のこぎりの工具を借りることが出来る。せっかくなので、作ったものは持ち帰って飾ろう。
ガリバーやたこ、機関車も
遊戯広場にはブランコや砂場があり、なんといっても目を引くのが、たこやガリバーの滑り台である。これらはなんと50年弱前からあるのだそうで、今もなお現役で子供たちを楽しませている。かく言う私も、幼少時このガリバーさんとたこさんにはお世話になっていたものだ。
遊戯広場からちょっと進んだ先には、機関車の先頭車両が飾られている。かつて実際に線路を走っていたものなのだという。触れることは出来ないが、ひっきりなしに記念写真を撮られており、男の子たちに大人気だ。
▼D5111機関車。1936年3月川崎車輌会社製造。全長19.5m、高さ4m、幅3m、重量1256t。山陽本線、道内では函館本線と室蘭本線を走っていた。総距離は地球62周分にあたる
夏が本番、ちゃぷちゃぷ広場
圧倒的に涼しげな場所がある。ちゃぷちゃぷ広場だ。ここには大小二つの浅い池があり、水が噴き出ていたり大口を開けたクジラの中に入ったりと、存分に水遊びを楽める。水着で遊ぶ子供たちも多いが、服がびしょぬれになるのも気にせずにはしゃいでいる子供たちを見ていると、少しだけ羨ましくなるものだ。周囲にはベンチがいくつも設置されており、保護者たちはゆっくり休みながら子供たちを遊ばせることが出来る。
有料施設を利用しよう
農試公園には、無料施設のみだけでなく有料施設がある。テニスコートや野球場、アリーナなどの運動施設だ。アリーナは3つの区画に分かれており、キャッチボールやバトミントン、サッカーなどが出来る。2階にはアリーナ内が見渡せる席が用意されている。
春夏秋冬それぞれの農試公園
農試公園は散歩コースとしても楽しめる。春は桜が綺麗に咲くため、花見スポットとしても有名である。夏はなんといってもちゃぷちゃぷ広場が人気。交通コーナーの利用者もかなり多いのだそうだ。秋はツインキャップの壁のツタがきれいに紅葉し、目にも楽しい。野菜販売も行われる。冬はなんと、スキーの貸出がされる。歩くスキーコースが設置され、ツインキャップの横の山ではそりとスキーが楽しめる。冬はどうしても家にこもりがちだが、散歩ついでにスキーで遊ぶのはいかがだろうか。
日曜日の農試公園はとても天気が良いこともあって、家族連れで賑わっていた。それだけでなく、散歩するご老人や虫取り少年たち、ランギングする人など、多種多様に利用されていた。農試公園の色々な施設をフル活用して、家族や友達と過ごす休日をアクティブに過ごそう。
▼農試公園管理事務所
所在地:札幌市西区八軒5条西6丁目95-21
TEL:011-615-3680