【札幌市・浦河町】ナナカマドといえば、冬季に真っ赤な実をつけることで知られる(写真)。道内では街路樹になっていることが多く、比較的簡単に見つけることができる。市町村の木に指定している自治体も全国最多というほどで、道民にはよく親しまれている。
ナナカマドの実は赤。そんな常識を覆す出来事があった。2013年11月、札幌市内で「白いナナカマド」が発見されたのだ。え?白いナナカマドが?と驚く人も少なくないだろう。そこで今回は、道民でもほとんどの人が聞いたことも見たこともない白いナナカマドを紹介しよう。
白いナナカマドが札幌・稲積公園にあった
気軽に見に行ける白いナナカマドは、札幌市と浦河町で発見されている。札幌市内では、手稲区稲積公園近くに一本存在する。公園南部、JR函館本線北側に並行して走る鉄工団地通沿いの歩道と車道の間の街路樹にそれはある。
並んでいるナナカマドの木は赤い実を付けるのに、その一本だけ違う。細い枝は赤いが、その先の房にある実は白っぽい。なぜ白い実を付けるのか理由は不明とされているが、非常に珍しいことに違いはない。
前田まちづくりセンターによれば地元の町内会長が見つけたが、目の前の道路は交通量少ないわけではなく、見つけようと思えば可能な場所。これまで誰も気づかなかったか、気付いた人がいても気にしなかったようだ。
浦河町にも3本の白いナナカマド
浦河町にも白いナナカマドの木が3本存在する。JRA日高育成牧場の社宅付近、優駿ビレッジAERUの近くにそれはある。こちらはもともとあった木ではなく移植された木で、札幌のそれより5年ほど早く発見されていた。
さすがにその本数は非常に少なく珍しい存在の「白いナナカマド」。白い雪の中で白い実を付けるナナカマドはちょっと違和感を感じるかもしれないが、冬季限定の白いナナカマドを一度見てみてはいかがだろうか。