いわみざわ公園バラ園リニューアルオープン! 再整備でどこが変わった?

【岩見沢市】 2年がかりで再整備、2013年にリニューアルオープンした国内有数のバラ園である いわみざわ公園バラ園が満開を迎え、数年ぶりに連日多くの観光客が訪れている。ちょうど7月11・12両日には同園で「ばらサミット」も開催され、全国の16市町の首長が一堂に会した。いま岩見沢で話題のバラ園、以前とどのように変わったのだろうか。現地を訪ねた。

耐寒性・耐病性に優れた品種を導入

いわみざわ公園のバラ園は敷地面積4万m2で、1994年に約2万株の植栽をもって完成・オープンしたが、少なくとも2009年頃にはバラ園として決して美しくなく、バラ株の老朽化も指摘されていた(写真は2009年7月の同園、最盛期にもかかわらず花も人影もまばらだった)。そこで2010年に「バラの魅力を高める検討会議」が開催されることとなり、再整備が決定。再整備は「北国を代表するバラ園」を目指し2011年度にスタート、2年がかりで実施した。

▼2009年7月のバラ園。最後の二枚はそれぞれ「ハマナスの丘」「イングリッシュローズガーデン」





再整備にあたり新たにバラの品種の選定が行われ、海外また一部は国内から導入、植栽されることとなった。植栽されたのは、メインのバラとハマナスを合わせて約490品種・約8600株。これらは耐寒性・耐病性に優れた品種を中心としており、北国のバラ園にふさわしい品種ばかり。グランデアモーレ、アスピリンローズ、カウンティーオブチェシャー、ニュードーン、シーフォーム、アプリコーラなどはその一例だ。

「オールドローズの小径」を新規整備


園内については、従来からある二つの「バラの広場」をそれぞれ「整形式ローズガーデン」と「オールドローズの小径」に変更した。メインの「整形式ローズガーデン」のエリアには、存在感ある大輪のモダンローズを中心に約170品種1050株が植栽された。中央部は噴水からスタンドポールに変わり、つるバラが植栽され立体感を演出した。このエリアは一見あまり変わったように見えないかもしれないが、客土の入れ替え、舗装しなおし、ポール・アーチのグリーンへの塗装しなおしなども行われている。


▼整備された整形式ローズガーデン






駐車場に近い「ウェルカムガーデン」には、四季咲きのバラ・中輪房咲きフロリバンダローズ系統を中心に約100品種760株を植栽したため、長い期間バラの花を楽しめる。岩見沢のオリジナル品種である「スカーレットイワミザワ」は駐車場に近いログハウス前に植栽された。


丘に従来からあった「ハマナスの丘」や、駐車場に近い裏手にある「イングリッシュローズガーデン」も再整備された。また、園内は車いすが通れるよう拡幅およびバリアフリー舗装もなされ、看板も新たに設置。様々な来園者が楽しめるようにも配慮がなされている。その他、駐車場のポール、駐車場入口エントランスゾーンや、レストランに近いボーダーガーデン、色彩館内も再整備されている。

▼順にテストガーデン、イングリッシュローズガーデン、ハマナスの丘



そして今回新規に整備されたのが、メインガーデンゾーンの奥にある「オールドローズの小径」だ。約180品種250株のオールドローズコレクションで、派手さはないが、バラ以外の樹木も植栽して木陰で休みながらバラを鑑賞することができるようになった。リニューアルオープン時は植栽直後ということもあってほとんど花は咲いておらず、今後が楽しみなエリアの一つである。


バラ園は多くの人たちの手によって再整備、みちがえるように美しくなった。2013年春に植栽したばかりのバラ苗もあるためまだ完全ではないが、数年後にはバラの花がさらに美しく咲くということで、来年以降のバラ園が非常に楽しみだ。

バラの広場(メイン)→整形式ローズガーデン
バラの広場(サブ)→オールドローズの小径
サミット広場→テストガーデン(立入制限)
ハマナスの丘→ハマナスの丘
イングリッシュローズガーデン→イングリッシュローズガーデン

ばらサミットを17年ぶりに岩見沢で開催


2013年7月11・12日は、リニューアルしたばかりのいわみざわ公園バラ園で17年ぶりに「ばらサミット」が開催された。バラを市花・町花とする全国の首長が集まり意見交換や交流を行うもので、正式には「ばら制定都市会議」と呼ばれる。バラ園オープン後の1996年以来2度目となった岩見沢開催の今回は、リニューアルされたバラ園色彩館大温室を主会場に、全国16市町約50名が参加し、サミット宣言が採択された。