小樽と札幌のちょうど真ん中に位置する、海沿いの街「銭函」。 海水浴場のイメージしかないこの街が、ディープな撮影スポットを求めるカメラ女子を中心にジワジワきているとの噂を聞きつけたので、そのワケを取材してきました。
札幌からも小樽からもアクセス抜群の銭函
日本海に面した小樽の端っこ銭函は、小樽からも札幌からも電車で約20分とアクセス抜群。都市部に近いのに自然が豊かとあって移住者も急増中なんだとか。
▼JR函館本線 銭函駅
そんな街の玄関口である銭函駅は、1931(昭和6)年に建てられた木造駅舎。駅舎の屋根は「ギャンブレル屋根」という形で、雪が勝手に滑り落ちる角度に設計されています。牧場などでよく見ますよね。
駅を出て線路沿いに小樽方面に歩くと、激しくさびれた漁師の番屋が見えてきます。
▼漁師の番屋が並ぶ
▼線路がすぐそばに
この線路沿いの道は山肌を縫うように走ってくる電車を間近から撮影できる、隠れた人気のスポット。フェンスなどは無いので、事故には十分気をつけて下さいね。海には珍しいボール型の消波ブロックもゴロゴロしているので、探してみてください。
知る人ぞ知るポトフ専門店「ムラタポトフー」でランチ
写真と散歩を楽しんだら、次はランチ!
小樽と言えばお寿司ですが、旅慣れているカメラ女子にオススメしたいのは、知る人ぞ知るポトフ専門店「ムラタポトフー」さんです。銭函駅から徒歩17分ですが、平坦な道なので冬でも歩いて行けますよ。
▼ムラタポトフー
道産食材をぜいたくに使い、北海道感がギュッと凝縮された深いお味のポトフは、「野菜スープにコンソメ入れたやつ」というイメージが一瞬で崩壊するほど衝撃的なおいしさ。夏には冷製ポトフもあるそうなので、季節を問わずに楽しめますね。
所在地:北海道小樽市銭函3丁目23-23
TEL:0134-61-3338
営業時間:ランチ11時30分~15時、ディナー17時~21時
定休日:月曜、 第3火曜
駐車場:有
御前水宮
ほっこりした後は、銭函の山側へ。工場の間を抜け、ゆるい坂をのぼっていくと御前水交差点が見えてきます。そのすぐ先には、明治天皇がここの水を飲んだと噂の御前水宮が。
実際に水を飲んだのは有栖川宮なのですが、誰かが勘違いして看板を立てたそう。今は飲用には適していないので、飲まない方が身のためです。
セレクトショップ「土の音」でかごバッグ選び!
そこから小樽方面に歩くとすぐに右手に、ログハウスメーカー「トベックス」さんの巨大なゲートが。その横の沼地にかけられた良い感じの橋を渡ると、数件のログハウスとツリーハウスが現われます。
その一角にあるのは、かごバッグと陶器のセレクトショップ「土の音」さん。山ぶどうやクルミ素材のかごバッグは、全然型崩れしないと本州から来るファンも多いのだとか。
夏のイメージが強いかごバッグですが、雪に当たってもストーブの前に置けばすぐ乾くので、冬でも余裕で使えるそうです。スカーフなどでアレンジすればどんなファッションにも合うため、母娘でシェアしても良いかも。こんな自然素材のバッグを持っていたら、より北海道っぽい写真が撮れそうですよね。
レトロ喫茶「昭和の茶処 葦笛洞」でひとやすみ。
その先には、昭和なムードの純喫茶「昭和の茶処 葦笛洞 (いてきどう)」さんが。 1951(昭和26)年築で、元々はお医者さんの家だったとか。時代を感じるインテリアや、隠しきれないレトロ感。
北海道産小豆を使った自家製あんこが入ったクリームあんみつとコーヒーのセットを頂きながら、窓の外に目をやれば、四季折々の景色やカモの親子が疲れた心を癒してくれます。
所在地:北海道小樽市銭函2丁目30-3
TEL:011-398-9570
営業時間:10時~21時30分(L.O.21時) ※冬季は18時まで
定休日:水曜
駐車場:有
今度はお着物で来たいな、という方は近所にあるモダンなお寺「光超寺」さんの着付け教室に参加されてみてはいかがでしょうか。
所在地:北海道小樽市銭函2丁目6-1
TEL:0120-26-1045(小林豊子きもの学院直通)
開講時間:お電話もしくはウェブサイトからお問い合わせ下さい
駐車場:有
公式サイト
銭函をたっぷり楽しんだあとは、海岸沿いの遊歩道からロマンティックな夕日を眺めてみては。遠くに石狩や小樽市街を望めるので、望遠レンズの練習をしても良いですね。
鉄道ファンにおすすめのとほ宿「小さな旅の博物館」
銭函から帰りたくなくなったら、駅から徒歩20分の場所にある元鉄オタのご主人営むディープなとほ宿「小さな旅の博物館」に泊まってみては。男女別々の相部屋で、旅や鉄道をテーマにした個性爆発の内装になっています。
目の前にゴルフ場、海水浴場もすぐそこと、ロケーションも抜群。冬は銭函駅からスキー場まで無料送迎バスが出ているので、連泊する人も多いそう。インドア派なら、ご主人自慢の鉄道グッズを鑑賞したり、旅人同士でしっぽり交流しても楽しいですよ。
1986年の創業当初から通い続ける人もいるほど、お客さんに愛されているこちらのお宿。ここで知り合って結婚したカップルもたくさんいるんだとか。リピーター達が「ここは第二の実家」と口を揃えるのも納得の、心温まるお宿です。
イケメン店長のバー「Sound city」で夜を過ごすのもおすすめ!
飲みたくなったら、宿から徒歩12分のイケメン店長が営むバー「Sound city」へ。ボロボロだった廃屋を手直して始めたというこちらのバー、なんと店内の小さい炭火焼コンロで、ホルモンを焼きながら飲めるんです。近所の業者から仕入れているお肉は鮮度抜群。
ついついお酒も進んじゃいますが、ドリンクは全て1杯500円だから気にせず飲めますね。冬期間はやっていないので、行く前にFacebookなどでチェックしてみてください。
銭函は都会に近くて程よく田舎。ここ数年新しいお店が続々増えているので、カメラ片手に是非来てみてくださいね。