雪だるまに夏でも出会える場所がある。というか、年中会える。地上にも、建物の上にも、街灯にも、通りには幾つもの雪だるまを見かける。
そんな”雪だるまランド”とも言うべき場所が、胆振管内安平町早来市街地にある。中核となる建物は、実際に営業している「早来雪だるま郵便局」。そしてその前の通りが「雪だるま通り」で、このあたりには多くの雪だるまが”鎮座”しているのだ。
出迎える雪だるま型ポスト
早来雪だるま郵便局敷地内には、立派な雪だるまが多い。まずは建物の屋根の上に一体いらっしゃる。白い胴体部分には赤い字で「まってました」の文字が。笑顔と文字のメッセージで温かく歓迎してくれる。2005年12月8日に構造物として全国で初めて特別住民票が交付された、まさに特別な雪だるまである。
入口に入ろうとすれば、右手に赤い棒に乗っかった高さ約160cmの雪だるまが出迎えてくれる。口に相当する部分から郵便物を入れる構造となっている。そう、これが名物の「雪だるまポスト」なのだ。聞けば、5年の歳月を経て1998年12月10日にようやく実現したという雪だるま型のポストで、北海道初の特殊ポスト。背面に四角い部分があり、職員が開閉できるようになっている。
郵便局正面にあるこの2つの雪だるまは、実に静かに来場者を歓迎し見送ってきた。が、郵便局には他にも雪だるまがある。しかも巨大。そして音が出る。それは駐車場にある。
実はこれ、1986年に雪だるま型の発泡スチロールに雪を入れて発送したことを記念する「雪ダルマ郵便小包発祥の地碑」だ。その四隅にある小さなポールの上にも、小さい雪だるまが合計4つある。ボタンを押せば歌が流れ、巨大な雪だるまが台座の上で回転する。静かな場所なので、歌が周囲に鳴り響くのがちょっと気まずく感じる。
雪だるま通り沿いにも雪だるま
雪だるま郵便局の雪だるまを見学し終えたら、今度はその前の通りを散策してみよう。個人宅もあるので通りからしか見学できないが、ある家の屋根の上には、郵便局同様、雪だるまがちょこんと乗っかっている。入口に雪だるま形をしたモニュメント、庭にはウィンクするなどした雪だるまが2つ、骨組みの雪だるまも3つ。そう、夜にはライトアップもされるのだ。
通りを歩き、目を挙げてみれば、街灯にも雪だるまが?「雪だるま通り」と書かれた街灯の頂上部に「8」の字を描く部分がある。当然これも雪だるまを意識している。
雪だるま好きにはもってこいの空間、安平町早来雪だるま郵便局と雪だるま通り。雪だるま型を数えると、少なくとも10はある。あなたは何体の雪だるまを見つけることができるだろうか。
早来雪だるま郵便局
所在地:安平町早来大町148-4
通年
※入場無料、駐車場あり
早来雪だるま郵便局 0145-22-2455