「ヤンキー母校に帰る」の地、北海道!

 「ヤンキー先生」。こういえば誰もがわかるくらい、有名になった義家弘介さん。北海道余市町の北星学園余市高等学校に社会科教師としてやってきました。北海道、特に学校のある余市町を舞台に活躍し、全国に名を知られるまでに有名になった先生ですが、道産子ではありません。

※「ヤンキー先生母校を去る」2005年3月末をもって北星学園余市高等学校の教師を退職。

“ヤンキー先生”義家弘介さんとは?

 生まれは長野県長野市1971年3月31日生まれ。中学生時代から問題児、不良呼ばわりされていたそうです。高校生のときに暴力事件を起こして退学になってしまい、親からも絶縁されてしまいました。

 転機となったのは1988年。新聞記事から、北星学園余市高等学校が全国から中退者を受け入れる学校だということを知り、この学校に編入しました。実はこの制度、はじまったばかりで、義家弘介さんはこの中退組第1期生でした。ここで恩師でもある安達俊子先生に出会い、この先生がその後を変えることにもなったわけです。

 1990年には明治学院大学法学部に入学します。しかし交通事故を起こし、生死をさまよう事態に。安達先生が駆けつけ励ましてくれたことから、教師になることを決心しました。

 そして1999年、ついに念願の高校教師、しかも母校の北星学園高等学校の教師として、後輩たちに教えていくことになりました。先生自身、やっと見つけた母だ(母校だ)と、北星学園高等学校を愛しているとのこと。本も幾つか出版し(このページ下で紹介しています)、全国的話題となり注目されたのはなんといっても学園ドラマ「ヤンキー母校に帰る」でしょう。

「ヤンキー母校に帰る」!

 2003年10月から12月にかけて、TBS系テレビドラマで「ヤンキー母校に帰る」というタイトルで再現されることになりました。4月に全国ネットで放送されていた、HBC北海道放送取材・製作のドキュメンタリー「ヤンキー母校へ帰る~超不良が母校の熱血教師に!日本一泣ける卒業式まで……」が大反響。これが原案となっています。

 実はこのドラマ、とうぜん実話なのですが、最高視聴率は15%超。人気ドラマでした。ヤンキー先生、吉森先生は竹野内豊さんが努めました。生徒たちが妊娠、いじめや自殺、薬物といった問題を起こしますが、教え導いていきます。そんなドラマ。

 北星学園余市高校(ドラマでは北友学園余市高等学校)ですが、幾度もの取材やこのドラマですっかり有名になってしまいましたね。通う生徒さんがたは年齢が幅広く、中学卒業から入学した人もいれば、編入で25歳を超えている人もいて、様々。過去の境遇も様々だし、いじめを受けたりして行き場を無くした生徒など、不登校経験者が7割くらいいるということです。

 そんな難しい年代の子供たちをどのように教えていくのか。義家先生の教育哲学によれば、問題を起こしたら退学とか、これはダメあれもダメ、ではなく、抱きしめてあげる、「転ばせて痛みを学ばせる教育」だと言っています。こうして生徒たちに向き合い、生徒たちから信頼される先生になり、それがこのドラマでも演じられています。見てない人はぜひ見てみよう!

2003年10月~12月に放送された最高視聴率15.4%の人気連続ドラマ。そのDVD版(5枚組み)
主演:竹野内豊、SAYAKA、永井大、市原隼人、市川由衣、加藤夏希、篠原涼子、余貴美子、原田芳雄ほか
脚本:飯野陽子、いずみ吉紘
内容:上の記事をご覧下さい
ロケ地情報:北友学園余市高等学校は北星学園余市高等学校ではありません。しかも北海道でもありません。海岸線の映像は余市町や積丹町、そして鉄道はJR北海道の余市駅など。町内のニッカウヰスキーも登場しています。その他道内のロケ地では函館市赤レンガや小樽市も出てきます。
感想:こちら..

テレビドラマ「ヤンキー母校に帰る」(上)のノベライズ本。義家弘介先生の解説もあってちょっとお得感。ドラマとあわせてご覧になることをオススメ。

ヤンキー先生義家さんのすばらしき著書たち

不良少年の夢 ―全国から集まってきた高校中退者や不登校生徒と共に戦う”元不良”だった教師の熱き挑戦!
内容:家庭崩壊、高校追放、児童相談所から里親に引き取られ……。札付きの不良少年に手を差し伸べてくれたのは北の小さな私立高校だった。出会った「教師」が著者にくれた「夢」とは? 元不良少年は今、教壇に立つ!(「MARC」データベース)

全国から中退・不登校児を受け入れている北星余市高校に、元ツッパリの卒業生が教師として戻ってきた! 「真剣で純粋な思い」が集まるとき、固く閉ざされていた門は開かれていく……。熱血教師の初担任奮戦記。(「MARC」データベース)