酒造(酒蔵)

まずは北海道の日本酒の酒造メーカーをリストアップ。

小樽市
北寳 (小樽市・株式会社山二わたなべ・1879年~)
寳川 (小樽市・田中酒造株式会社・1899年~)
北の誉 (小樽市・北の誉酒造株式会社・1901年~)
雪の花 (小樽市・雪の花酒造株式会社・1961年~)
倶知安町
二世古 (後志管内倶知安町・有限会社二世古酒造・1916年~)
札幌市
千歳鶴 (札幌市・日本清酒株式会社・1872年~)
栗山町
北の錦 (空知管内栗山町・小林酒造株式会社・1878年~)
新十津川町
金滴 (空知管内新十津川町・金滴酒造株式会社・1906年~)
増毛町
国稀 (留萌管内増毛町・国稀酒造株式会社・1882年~)
旭川市
男山 (旭川市・男山株式会社・17世紀中期~)
国士無双 (旭川市・高砂酒造株式会社・1899年~)
大雪の蔵 (旭川市・株式会社大雪乃蔵・1998年~)
北見市
摩周 (北見市・山田酒造株式会社・1914年~)
釧路市
福司 (釧路市・福司酒造株式会社・1922年~)
根室市
北の勝 (根室市・碓氷勝三郎商店・1887年~)

小樽市の酒造メーカーがの比率が非常に多く目立ちます。また、「北の 灘」と呼ばれる旭川市にも大手酒造会社が集中しています。日本最北の酒 造りとして知られるのは増毛町の国稀酒造、日本最東端は根室市の北の勝 です。

日本酒には清らかな水が必要不可欠です。それで、水のきれいな地は、 酒造りに適しており、酒造メーカーが集中しています。

札幌市(千歳鶴) = 豊平川の伏流水
小樽市(北の誉・雪の花) = 天狗山勝納川など伏流水
旭川市(男山) = 大雪山系の伏流水
新十津川町(金滴) = ピンネシリ山系徳富川の伏流水
増毛町(国稀酒造) = 暑寒別岳連峰の伏流水
倶知安町(二世古) = ニセコワイス山系雪清水・羊蹄山湧水
釧路市(福司) = 屈斜路湖・摩周湖近辺から釧路湿原を経た伏流水

歴史は浅いものの、道内にも日本酒メーカーがしのぎを削っております。 次は、道内の有名な酒造メーカーの成り立ちを紹介します。

東の水・小樽市

道内最多の4つの酒蔵を持っている道内有数の都市です。要因の一つは、 奥沢水源地・天狗山勝納川などの豊富な水資源です。水については「西の 神戸、東の小樽」と呼ばれるほど、良質な水で知られていた小樽でした。 それで、この勝納川流域にはたくさんの酒蔵が誕生することになりました。 また、かつて明治時代には北のウォール街とも呼ばれるほどの、道内有数 都市でありました。

宝川(田中酒造)

北の灘・旭川市

「男山」は旭川を代表する酒造メーカーです。兵庫伊丹が発祥地で、17 世紀ごろに端を発する歴史ある会社です。名前の由来は男山八幡宮といわ れています。江戸時代には徳川将軍家御膳酒にもなっており、世界的な賞 も数々受賞しています。

前述のとおり、「北の灘」と呼ばれるほど、旭川市に酒造メーカーが 集中することになったのですが、明治24年以来15ほどの酒造店がオープン していきました。その要因は、大雪山系のきれいな水、原料の米が豊富で あること、日照時間や気温年較差などの気象条件、函館本線の旭川延伸、 陸軍第七師団の進出でした。

日本最北・国稀酒造

日本最北の酒造メーカーとして知られています。日本海岸のニシン景気 に便乗し、酒造りにも手を出した本間泰蔵氏が明治15年に創業しました。 会社名にある「國稀」が代表銘柄ですが、はじめは「國の誉」で、後に、 乃木希典という元陸軍大将の名を一文字とって現在に至ります。

札幌市で唯一・千歳鶴

札幌唯一の酒造。柴田酒造店を前身とする会社の創業は1872年で、道内 発祥の酒造としては最も古い方になります。全国新酒鑑評会では14年連続 で金賞を受賞した実績を持つ酒蔵です。

彩花洞爺

蛇足ですが、北海道酒造組合が、北海道洞爺湖サミットを記念した道産 統一ブランド酒を2008年6月1日(5月20日先行)発売しました。その名前は 「彩花洞爺」。