世界唯一のばんえい競馬とグルメを贅沢に楽しめる!? 「帯広競馬場」

【帯広市】 競馬場と聞くと男性の行く場所、ギャンブルの場所というイメージが付どうしてもきまとう。しかし近年は誰もが楽しめるように工夫がなされている。北海道内でいえば帯広競馬場はその一つだ。敷地内には食のテーマパーク「とかちむら」があり十勝のグルメや特産品を提供、ばんばについて学べる「馬の資料館」もありで、様々な年代の人が楽しめる。

現段階では、ばんえい競馬(ばんえい十勝)は世界で唯一ここ帯広でしか開催されない。ばんえい競馬は農耕馬を利用して開催された祭りが始まり。重さ1t前後のばん馬が重量物を載せた鉄そりを引き、直線200mをゆっくりとゴールを目指して進む。途中に大小二か所の坂が設けられており、二番目の大障害を越えるために直前で停止したりするのが他の競馬とは異なる点だ。入場しなくてもばんえい十勝のコースをある程度見ることも可能だ。






「馬の資料館」でばん馬の歴史を学べ!


そんな開拓期以降の「ばんば」の歴史を学べるのが、敷地内にある「馬の資料館」。館内はそれほど広くはないが、十勝で農耕馬として活躍していた時代を、原寸大の模型やジラオマ、パネル展示のほか、蹄鉄・烙印・くつわ・靴・胴引き・背ずり・鞍など農耕の道具を所せましと展示する。

例えば、小さいものではあるが「馬の烙印」に関する資料は興味深い。馬の所有者・生産者がわかるよう馬の体に鉄製の焼印を押したものだが、北海道では明治5年頃に釧路・大楽毛で最初に使用されたという。十勝畜産組合では昭和14年から2歳馬市場で販売された馬に「○に+」の烙印を左臀部に押印、全国的に優秀な馬であると知られることとなったという。道内ではほかに日高地方の「H」という烙印があった。









ばん馬の道具を中心に展示する一階に対し、二階はばん馬と北海道の競馬の歴史を展示する。活躍した馬の紹介や競馬の歴史を紹介するパネル展示のほか、馬籍・血統証明書といった古い書類、馬の検診道具、古い馬名札などが掲示される。接続する別館(一階)には大型の農耕道具が陳列されている。

馬の資料館は入場無料。10:00~16:00の間見学できる。ここで北海道の馬文化を学んでいただきたい。

とかちむらで十勝グルメを堪能できる!


競馬場内には、十勝の特産品やグルメを味わえる空間があって、それも魅力の一つだ。それが2010年8月6日にオープンした「とかちむら」。駐車場から競馬場スタンドへ通じる通路の両脇に、十勝管内の産直野菜や肉製品に至るまでを揃える「産直市場」、スイーツを味わえる「スイーツ&セレクト棟」、十勝名物の豚丼や十勝産小麦使用のパスタ店などが入る「キッチン棟」の3つのゾーン(建物)が存在する。緑やベンチもある憩いの空間であると同時に、入場無料で十勝の食を楽しめるとあって、ココ目当てに来る人もいるという。ショッピングやランチなどを楽しんでいただきたい。



帯広競馬場内にはほかにも、入口近くに1964年7月27日以来立っている「イレネー像」「ふれあい動物園」など見どころもある。世界唯一のばんえい競馬からグルメまで、十勝の魅力を存分に堪能できる帯広競馬場は、是非立ち寄っておきたいスポットの一つだ。