皆さんは「ナップランド」をご存知ですか?ご存知の方は小樽市出身という方も多いかもしれません。なぜなら、小樽市発祥だからです。今回は、ナップランドとは何なのか、どうして小樽発祥なのか、どうやって生まれたのかを紹介しましょう。
ナップランド。それは、小学生を中心とする学童用の通学かばんのことです。多くの親御さんは、小学校の新入学の際にはランドセルを買うのではないでしょうか。
確かに、黒や赤などの色をしたピカピカのランドセルは日本で昔から定着している小学生用かばんですが、それが小樽市だとちょっと事情が異なります。小樽市ではなんとランドセル使用派は少数です。小学生の8割がナップランドを当たり前のように使用しているという特異な地域なのです。
ということで疑問が生じます。ナップランドって何?なぜ小樽で普及した?という疑問です。
ナップランドとは?
「ナップ」はナップサック、「ランド」はランドセルからとって組み合わせた言葉になります。名前の由来からも分かるように、ナップサックとランドセルの良いところを合わせた学童用かばんということになります。
ナップランドはナイロン製です。ランドセルは小学生にとっては重量がありますが、ナイロン性ですので、約650gと比較的軽量です。A4サイズ対応です。価格も、ランドセルですと数万円するのに対して、ナップランドは6000円程度(5880円)で購入できる手ごろさが人気の秘訣です。
ナップランドはナイロン生地を使っているため防水効果もあります。また、型崩れもしないのが特徴の一つでもあります。カラーバリエーションも豊富で、黒や赤はもちろん、オレンジ、ピンク、紺、緑、水色、黒に赤のツートンなどがあります。
反射材もついていますし、肩ベルトはスポンジが入って体を傷めないようにもなっています。近年は防犯ブザー用の留め金具がついていたりします。ふたの正面には学校の校章が入るようになっています。
また、もう一つの大きな特徴としては、蓋の内側にファスナーを設けているため、雪や雨がカバンの中に入り込むことがないように工夫が施されています。雪国北海道生まれならではの工夫ではないでしょうか。
(動画)
ナップランドはどうして生まれた?
ナップランドは小樽市が発祥地です。小樽と言えば雪も多く、坂道も多い町です。そんな町で昭和45年ごろ、小学生が重たいランドセルを背負って通学する様子を見て、なんとかできないかと考えた教員がいました。それで小樽カバン組合が、(1)比較的軽くて、(2)ランドセルのように丈夫なものを考慮し開発しました。
こうして完成したのが「ナップランド」というわけ。昭和40年代後半の発売以来小樽では広く浸透していき、ランドセルはあまり見られなくなっていきました。利用者の声を反映して改良を重ねながら現在のものになりました。
いまや、小樽市だけでなく、札幌圏でも販売されるようになっていますし、道外からの注文もあるようで、小樽生まれのナップランド”勢力”が拡大中です。雪国だからこそ考案できたともいえるナップランド。低学年だけでなく高学年までもずっと使えるナップランド。ランドセルの代わりにナップランドをお子さんに持たせてはいかが?
バッグのムラタ
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TEL:0134-22-5027 10:00~19:00営業
ウイングベイ小樽の「小樽プリンチペッサ店」、札幌市札幌駅地下街アピアの「札幌アピア店」(ただし12~4月陳列)でも取扱あり。ホームページから注文可能です。