名無し無人島の名称を決定、道内は14島もあった!?

 全国39の無人島の名称を確定させる作業が政府で進められています。政府が発表したところによると、全国10の無人島は既に決定、全国39島は今年度中に正式に決定するとしています。それには道内14離島も含まれていますが、それはどこにあるか知っていますか?(画像は礼文島北端。この島の周辺にも無名の離島が点在する)

 名称不明離島の名称決定・地図等への記載については、2012年1月16日、内閣の総合海洋政策本部が公開しました。そもそも、中国漁船衝突事件が起きた沖縄・尖閣諸島周辺の無人島に名称が付いていないことが判明して、政府が管理強化するべく、全国すべての島に名称を付けてしまおうというもの。以下のように説明しています。

総合海洋政策本部では、「海洋管理のための離島の保全・管理のあり方に関する基本方針」に基づき、我が国のEEZ(排他的経済水域)の外縁を根拠付ける離島を最優先に、地図、海図に名称が記載されていない島の名称決定に取り組んでいます。―内閣府総合海洋政策本部ホームページ「お知らせ」より

 日本には6000以上の離島がありますが、国が名前を把握していない無人島は全国に49ありました。そのうち10島は2011年5月に名称が決定、残す39島は今年度中に決定します。

 では道内には該当する島があるのか……ということですが、道内には14離島が存在していることが調査で判明しています。こうした島は、地元で親しまれている名称がないかを調べた上で名称を決定、地図や海図に掲載することにしています。

 2011年5月に名称が確定した道内の離島は3島あります。これらは2010年に地元自治体などに調査を行って呼称が判明した島々です。

2011年5月に名称確定の離島3
【羽幌町】ジャブジャブソリ(じゃぶじゃぶそり):天売島付近
【礼文町】トド打ちの島(とどうちのしま):礼文島付近
【礼文町】ゴロタ離れ島(ごろたはなれじま):礼文島付近

 それ以外にまだ未確定の離島が、道内には11島あります。これらは関係自治体に照会中で、今年度中に決定します。以下が内閣官房総合海洋政策本部事務局が提案する名称案です。

2011年度末に確定する離島11
【松前町】トド岬西小島(とどみさきにしこじま):松前大島付近
【松前町】西小島(にしこじま):松前大島付近
【松前町】北西小島(ほくせいこじま):松前大島付近
【奥尻町】屏風立岩西小島(びょうぶたていわにしこじま):奥尻島付近
【奥尻町】磯谷埼北小島(いそやざききたこじま):奥尻島付近
【礼文町】ベンサシ南小島(べんさしみなみこじま):礼文島付近
【礼文町】タタキ北小島(たたききたこじま):礼文島付近
【礼文町】種北小島(たねきたこじま):礼文島付近
【枝幸町】乙忠部ノ瀬南小島(おっちゅうべのせみなみこじま):枝幸町沖
【雄武町】幌内北小島(ほろないきたこじま):雄武町沖
【斜里町】知床岬北小島(しれとこみさききたこじま):知床岬沖

 こうしてリスト化してみると、礼文島、奥尻島、松前町沖合にある松前大島(渡島大島)、羽幌町天売島といった離島周辺に集中していることが分かります。オホーツク海側沿岸部にも3つの名称未定無人島が存在しているということも分かりました。

 我々も知らない小さな小さな無人島が道内にも点在しているわけで、北海道に住む者としては一度どんな島なのか訪れてみたいという冒険心も芽生えたりしています。