国内屈指のピンクの絨毯「ひがしもこと芝桜公園」の楽しみ方

東藻琴市街から藻琴山方面へ、道道102号線（芝桜花街道）を約8km。緩やかなカーブを曲がれば、左手に鮮やかなピンク色の丘陵地が見えてきます。5月半ば過ぎから見頃を迎える芝桜が咲き誇る「ひがしもこと芝桜公園」です。

シーズン真っ只中の今、とにかく目に飛び込んでくるのは、ピンク、ピンク、ピンク！ そんなめくるめくピンク色の世界へ、ご案内しましょう。

そもそも芝桜ってどんな花？

▼空から見た「ひがしもこと芝桜公園」の様子

「ひがしもこと芝桜公園」があるのは、網走郡大空町にそびえる藻琴山の麓。10ヘクタールもの広さを誇る、芝桜の名所です。芝桜とは、ハナシノブ科の多年草でフロックスの一種。北アメリカ原産で、花の形が桜に似ていること、芝のように地面を覆って咲くことから、芝桜と呼ばれるようになりました。

▼ひとつひとつがとても小さく、可憐な花

直径はわずか1.5cmほど。淡紅色、白色、桃色、藤色などがあり、芝桜で埋め尽くされた公園内に立つと、ほんのりと甘い香りが漂ってきます。

▼公園のマスコット、ノンキーくんの看板もお出迎え

芝桜の花びらは通常5枚ですが、近づいて探せば、稀に5枚以上の花びらを持つ芝桜を見つけることができます。人呼んで「幸運の芝桜」。見つけた人には、幸せが訪れるかもしれません。

▼取材時に執念で見つけた、6枚の花びらを持つ芝桜

▼さらにレアな、7枚の花びらを持つ芝桜（写真提供：ひがしもこと芝桜公園）

一般客は、冬期を除いていつでも公園内に入れますが、5月上旬から6月上旬まで開催される「ひがしもこと芝桜まつり」の期間中だけは有償になります。ちなみに、今年（2017年）は5月3日から6月4日まで「第34回ひがしもこと芝桜まつり」が開催されています。

美しいピンク色の世界をただ眺めているだけでも十分に心躍る体験なのですが、せっかくだからいろいろな楽しみ方をご紹介しましょう。

遊覧車やゴーカート、ソフトクリームも

丘の麓から頂上まで、ゆっくりとしたスピードで運んでくれるのは、有料（大人往復300円、小学生以下往復150円）の遊覧車です。まるでピンク色の絨毯を敷き詰めたような園内を、家族やカップルでのんびり堪能できます。

▼写真中、遊覧車が2台走っているのが確認できますか？

また、歩いて頂上に向かっていく途中、珍しいピンク色の鳥居に出くわします。

▼鳥居をくぐって、さらに階段を上っていくと……

頂上まで階段を上ると、なんと神社に行き当たります。これまたピンク色の鳥居が印象的な、山津見神社です。

▼丘の頂上に位置する山津見神社

園内には、ゴーカートのコースも。芝桜の景色を眺めながら、一周820mのコースを走り抜けるのはいかがでしょう。

▼料金は1名用300円、2名用500円（1回につき）

遊び疲れたら、ブレイクタイム。園内外にはいろいろなお店があり、芝桜ソフトクリームなるものも販売されています。来園の記念に、ぜひ食べておきたいところです。

▼店によって異なるが、写真は300円の芝桜ソフトクリーム

【動画】楽しみ方いろいろ、めくるめくピンク色の世界

上空から芝桜公園をみてみよう！「天空の旅」

少し奮発して、さらなる非日常な世界を味わってみるというのもおすすめ。ヘリコプターで飛ぶ「東藻琴天空の旅」です。

▼大人5,000円、子ども4,500円で、いざ空へ！

飛行時間は3分間ですが、上空から見る芝桜の景色は圧巻。忘れられない思い出になること間違いなしです。

【動画】実際に「天空の旅」を体験してみた

他にも、釣り堀があったり、バンガローに宿泊できたり、温泉施設があったりと、多彩な楽しみ方ができる「ひがしもこと芝桜公園」。

実は、この広大な敷地に芝桜の苗をひと株ずつ植え付けたのは、たったひとりの男性だというから驚きです。急斜面なので機械を使うこともできず、すべて手作業で、約8年もの歳月をかけて作り上げたのです。詳しい話は公式サイトの公園コラム「公園の歴史」にて読むことができるので、お出かけの前にチェックしておくことをおすすめします。芝桜の絨毯を実際に目にした時、さらに感動が広がるはずです。

※2017年5月29日：天空の旅の問い合わせ先を変更いたしました。