すすきの穂に月見だんごをお供えして十五夜の名月を観賞する。そんな風情ある「中秋名月の夜」が今年2017年は10月4日にやってきます。家族そろってお月見を楽しむのもよし、また恋人と二人、満月の下でロマンチックな一時を過ごすのもオツなもの。
でもせっかく一年に一度しかない名月の夜です。今年はちょっと変わったお月見をと考えていた折も折、ホテルの支配人をされている知人から「それなら今年うちの屋上にオープンした天文台でお月見をしてみませんか?」とのお誘いが! これぞ「渡りに船」とばかりさっそく現地に車を走らせました。
天体望遠鏡でワクワクお月見
▼星空が綺麗な北湯沢のホテル・緑の風リゾート
向かった先は、星が綺麗に見える場所として全国でも指折りの名所といわれる北湯沢のホテル「緑の風リゾートきたゆざわ」です。天体望遠鏡でお月見をするという新鮮な体験への期待に胸を躍らせ、ホテルに到着するや天文台「満天星」を目指して屋上に繋がるエレベーターにまっしぐら。
▼天文台「満天星」に設置された天体望遠鏡
ありました、ありました。そこには星の世界に夢をはせた子供の頃、大いなる憧れを抱いていた天体望遠鏡が!
「そろそろ月が昇る時間です。天井を開けて空を観てみましょう」
天文台の担当員さんがスイッチを入れると、天井がスライドして全開状態になりました。暮れなずむ空の彼方には、蒼い三日月が雲間から見え隠れしています。
担当員さんが大きなレンズを月に向けて調整している間、待つ事しばし。
「さあ、照準が合いました。ここから覗いてみてください」
▼蒼い三日月が雲間から見え隠れ。憧れの天体望遠鏡で月を観る
おずおずと覗く天体望遠鏡のスコープの向こうに映し出されたのはこちら。
▼スコープの向こうに映し出された月の幻想的な姿
宇宙空間に浮かぶ巨大な三日月! ただこれは我々が普段から見知った月というより、その三分の一が光に照らし出された惑星そのもので、表面にはクレーターもはっきり見えます。
昔アポロが着陸したのはあのあたりだろうか、うさぎの姿が見えるのはどのエリアか、はたまたかぐや姫は今どこに住んでいるのだろうか、銀河の彼方からやってきたUFOの基地はここら辺か……。
スコープの先に映し出された月の幻想的な姿に魅入られ、思いはとめどもなく広がっていきます。現実と昔話とSFが織りなす万華鏡のような、いやむしろルナティックとも言えるイメージの交錯の中、今までにないワクワクお月見を堪能しました。
露天風呂からしっとり風雅な温泉お月見
▼国内最大級といわれる150坪の露天風呂
天体望遠鏡でワクワクお月見を満喫した後、次は露天風呂からしっとり風雅な「温泉お月見」を楽しむことにしましょう。
▼降るような星の中に三日月がくっきり
内湯の浴場内に設置されているエレベーターでB1に降りたそこは、日本国内最大級といわれる150坪の庭園露天風呂。広大な湯船から夜空を見上げれば、降るような星の中に三日月がくっきりと輝いています。そしてお湯の表面にはゆらゆら揺れるもう一つの月の影も……。
大露天風呂の奥に作られた湯巡りコース「森の散歩道」では、よもぎ、菖蒲、柚子など男女あわせて20種にも及ぶ様々な香りの露天風呂を楽しむことができます。
ハーバルな香りの温泉に身をゆだね、川のせせらぎと秋の虫たちが奏でる静かな音色を聞きながらライトアップされた夜の紅葉とその下に煌めく月を愛でるこの風雅なる一時。嗚呼、日本人に生まれてよかった、北湯沢に来てよかったと誰もが感じることでしょう。
▼十五夜にはこんな月の姿を観ることができるかも(写真提供・緑の風リゾート)
さあ皆さん、月が満ちて満月となるまで、あと数日。中秋十五夜は写真のような名月を観ることができるかもしれません。また十五夜が過ぎても満月の夜は毎月訪れます。
秋の夜長の一時を、空気が澄み切り月や星が綺麗に見える北湯沢の天文台「満天星」で、またゴージャスな庭園露天風呂でこんなワクワク&しっとりお月見を体験してみませんか?
※使用した露天風呂の写真はホテルより許可をいただき、お客さまのいない場で撮影したものです。
所在地:伊達市大滝区北湯沢温泉町300-2
TEL:0142-68-8126
<天文台 満天星>
時間:第1回 20:00~/第2回 21:00~(天候により中止となる場合あり)
入場料:大人 1,500円 / 子ども 750円
公式サイト