知床ネイチャーガイドだからわかる、知床のカラフトマス遡上事情

AIR-G'(FM北海道)レギュラー番組「laufenのkita-note」とのコラボ企画

みなさんこんにちは。
オホーツク観光大使ラウフェンCukaです。
こちらの記事では、laufenが担当しているAir-G'(FM北海道)の番組「laufenのkita-note」で知床、オホーツクについて取材した模様を文字と写真でリポートします。

<第19回ゲスト>知床案内人 Rise 岡崎義昭さん(2014年10月2・9日放送)

―― laufenのkita-note、Cukaがお送りしています。
この番組では、毎週知床に関わる様々な方をご紹介します。
今夜のこの時間は「知床案内人 Rise」のネイチャーガイド 岡崎義昭(おかざきよしあき)さんに、知床の川に遡上しているカラフトマスについて教えていただこうと思います。
もしもし!(Cuka)

岡崎:もしもし、岡崎です。

―― こんばんは!よろしくお願いします。
今、知床ではカラフトマスの遡上がピークを迎えていると聞きました。
カラフトマスとサケってどう違うのでしょうか?

岡崎:基本的には同じです。
カラフトマスは英語名で『ピンクサーモン』、オホーツクの方では『オホーツクサーモン』と言っています。

―― 形が違うんですか?

岡崎:オスの形が違いますね。
産卵の時期、川に上る頃になると背中にこぶができます。
それで獰猛な顔になるのが特徴ですね。
そういうのを『せっぱり』と言うんですけど。

―― カラフトマスの溯上は、どんな場所から見ることができるのでしょうか?

岡崎:カラフトマスはオホーツク海、知床方面だけにしか上って来ないですから、北海道どこでもというわけではありません。
知床に来るのでしたら遠音別川とか、あとはウトロの街中に流れているペレケ川とか。

―― カラフトマスは食べても美味しいんですよね?

岡崎:美味しい魚ですね。

―― どんな料理が特におすすめですか?

岡崎:サケと同じような料理が大体どんなものでも合います。
あとはザンギにしてますね。
網走方面ではザンギ丼という名物料理にしようと頑張っています。
あと卵も美味しいんですよ。

―― 卵!

岡崎:ますこと言いましてね。
皆さんご存知のイクラよりもちょっと小さくて、ピンク色で小粒でしつこくない、だからいくらでも食べられちゃう。

―― うーん、美味しそうですね。
遡上は大体いつぐらいからいつぐらいまでなのでしょうか?

岡崎:大体8月の下旬から10月の頭ぐらいまでですね。
時期によってはサケと両方見られる可能性があります。
サケだと12月頭ぐらいまで産卵している場合もありますね。

―― よく熊がサケやカラフトマスを捕まえて食べる光景が紹介されているのですけど、実際はそれらばかり食べているわけじゃないんですか?

岡崎:熊は約70%近く植物中心の食生活なんですよ。
テレビや何かで見るとどうしても魚獲ってるイメージが強くなっちゃいますけども。

―― 以前と比べて遡上の数は減ってきたと感じますか?

岡崎:減っているというよりは遅くなっている気がしますね。
数もちょっと減っているかもしれないですけど、たぶんこれは海の温度が高くなっているせいではないかなと言われています。

―― そうなんですね。

岡崎:それで遡上や魚が帰って来る時期が遅れているんじゃないかなと。
はっきりしたことはわからないのですが、そう言われています。

―― 岡崎さんが考える北海道、知床らしい音ってどんなものでしょうか?

岡崎:今の時期でしたら、森を歩くとどんぐりが木の葉に落ちて音が鳴る、大粒の雨が降っているような感じで落ちてくる葉の音。
あとはやっぱり川に行ったら魚がバシャバシャと遡上していく音が秋ですよね。

―― そうですね、秋らしい、知床らしい音ですね。
どんぐりが頭に落ちてくるっていうところがすごく(笑) 頭注意しないとですね。

岡崎:はい(笑)

―― この時間は「知床案内人 Rise」のネイチャーガイド 岡崎義昭さんにお話を伺いました。
ありがとうございました!

※写真提供:ウトロ地域マリンビジョン協議会
知床案内人 Rise

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