べこ餅を食べ比べ!独断と偏見で選ぶ、道南の個性豊かなベこ餅5選

北海道の端午の節句といえば「ベこ餅」だということを函館に住むまで知らなかった、函館在住歴2年弱の筆者。個性豊かな道南のベこ餅を食べ比べ、独断と偏見でおすすめ5選をご紹介します。

ちなみに、筆者が大好きなこしあんの入ったベこ餅を一番初めに挙げましたが、選んだ5つのお店のベこ餅はどれもそれぞれの個性と味わいがあり、順位をつけることができません!色々なベこ餅を味わっていただけるきっかけになれば嬉しいです。
べこ餅の基本情報とルーツについてはこちらも御覧ください。
※価格は取材時(2014年4月)のものです

1.こしあん好きにはたまらない! 松前町『北洋堂』、あっさりこしあん入りベこ餅

▼こしあん入りべこ餅、北洋堂

昭和12年(1937年)創業、松前町の老舗和菓子店『北洋堂』では、ベこ餅では珍しいこしあん入りを販売。あっさりしたこしあんが大好きな筆者としては、一番気になったところ。通販でも購入できますが、気になるベこ餅は店舗に行って購入したいという思いから、松前町の北洋堂まで行ってまいりました。電話して取り置きしておいてもらった「こしあん入りベこ餅」1パック5個入り。ほどよい固さの黒糖生地とあっさり味のこしあんの相性は抜群!こしあん入りベこ餅を求めて、函館方面から買いに訪れるファンも多いそうです。

・こしあん入りベこ餅1パック5個入り650円(税込)。

北洋堂
所在地:松前町松城64 [地図]
電話:0139-42-2058
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2.明治時代からの老舗和菓子店、函館市『栄餅本店』の黒糖ベこ餅

▼黒糖べこ餅と、店主の佐藤秀昭さん

かみ応えのある生地に黒糖の風味がたっぷりの素朴な美味しさ。黒糖は沖縄県産のものを塊のまま仕入れ、砕いて使うことで風味を生かすそうです。粉はうるち米(ななつぼしを使用)ともち米(岩手産の米を使用)をしぶろく(4:6)の割合で混ぜたものを近所の製粉所でひいてもらい、ひきたてを使っています。『栄餅本店』は明治33年(1900年)創業の老舗和菓子店。店主・佐藤秀昭さんの和菓子作りのモットーは、「自分でできることは自分でやりたい」。草餅などに使うよもぎは、店主自ら毎年5月末~6月頭に函館市近郊の休耕田に行き、新芽の部分だけ1年分採ってきて冷凍保存して使います。

・ベこ餅1個119円(税込)

栄餅本店
所在地:函館市栄町5-13 [地図]
電話:0138-22-5482

3.桜の季節には桜風味も!バリエーションに富んだベこ餅、北斗市『ゆめや』

▼ごまとよもぎのべこ餅とべこ団子

北斗市産の米「ふっくりんこ」の米粉を使った生地は、昔ながらの製法でかみ応えが十分。「黒糖は、沖縄県の中でも多良間島の島黒糖を使います」と店主の佐藤敏彦さん。黒ごま入りのベこ餅は、かめばかむほどごまの香ばしい風味が広がります。また、黒糖生地に粒あんを包んだ一口サイズのベこ団子は、かむと固めの生地の中から柔らかい粒あんが出て口の中に広がり、幸せな気分に!黒糖ベこ餅のほか、よもぎ、柚子風味のベこ餅、ごま、くるみ入りのベこ餅も3年ほど前から販売。昨年から、桜の季節(5/1から2週間)限定で桜風味のベこ餅も作っており、バラエティ豊かなベこ餅が楽しめます。

・ベこ団子9個入り650円(税込)
・ベこ餅1個130円(税込)

ゆめや
所在地:北斗市東浜2-22-7 [地図]
電話:0138-73-9620
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4.七飯町『悦ちゃんのベこ餅』は、元気なお母さんが作る素朴な味わい

▼悦ちゃんのべこ餅と、悦ちゃんこと小松悦子さん

生花や野菜の直売所『小松花園』の小松悦子さんによる手作りベこ餅、その名も『悦ちゃんのベこ餅』。「なんにも入っていない、昔ながらの手作りということだけが特徴よ」と悦子さん。12~13年作り続けてきたベこ餅ですが、「昨年8月に主人が亡くなってから気持ちが落ち込んで、作れなかったの」。しかし、周りの人たちの「また食べたい」という声に元気づけられ、取材日の1ヵ月ほど前に再開したそうです。

七飯町のお隣り、北斗市大野の知人が製粉してくれた米粉を使ったベこ餅は、前日夜に下ごしらえし、朝にふかします。一緒に売っている草餅は、朝4時から作業を始めます。草餅のよもぎは、近所の仁山で大量に採ってきて、塩漬けにして保存。餅の味がしっかりしたベこ餅と、草餅は、土日限定販売。ベこ餅を30個程度、草餅を70個程度作りますが、午前中に売り切れてしまうことも。確実にゲットしたい場合は電話予約を!

・ベこ餅、草餅ともに100円(税込)。

小松花園
所在地:七飯町藤城27 [地図]
電話:0138-65-5089

5.日持ちするなめらかやわらかベこ餅、函館『吉田食品』

▼黒糖べこ餅と草べこ餅、節句餅(ベこ餅2個と柏餅2個のセット)も

なめらかでやわらかいながら弾力のある生地。社長の吉田貴之さんによると、ベこ餅は日持ちせずすぐに硬くなってしまうところを、「脱気包装」という空気を抜いた形で包装し、殺菌。10日間はもつそうです。ツートンカラーの模様も美しい! 食べやすい食感で日持ちするので、おみやげにも向く親しみやすいタイプのベこ餅です。端午の節句シーズンは、ベこ餅と柏餅のセットも販売しています。

・黒糖ベこ餅、草ベこ餅ともに1個118円(税込)
・節句餅(ベこ餅2個と柏餅2個のセット)302円(税込)

吉田食品
所在地:函館市高盛町16-9 [地図]
電話:0138-51-4210
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皆さんは、どんなタイプのベこ餅が好みですか? お気に入りのベこ餅がある方も、違ったタイプや味のものも、味わってみてはいかがでしょうか。