支笏湖は死骨湖だった?名前の由来に迫る

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 札幌市から南にちょっといったところにある大きな湖が「支笏湖」です。山の中で
人里離れたような場所にあるので、どの市町村に属するのかと思えば、千歳市
の市域に含まれています。千歳市西端にあるわけです。

心霊スポットの支笏湖?

 よく「支笏湖」といえば心霊スポットという認知がなされています。札幌近郊の
学校に通っていた方なら、小学校の宿泊学習などで一泊し、夜に湖畔で肝試し
なんていう経験もしたことがあるかもしれません。

 おまけにバスガイドさんは、さらに恐怖をあおる”秘話”まで話してくれるものだから
そういった小さい頃から支笏湖は恐い場所だという印象を植え付けてしまっているのが
現状です。

 「死骨湖」で「しこつこ」。これが一般に旧称として知られている呼び名です。
この名前からもわかるのですが、「幽霊騒ぎ」「自殺の名所」などとされています。
それはなぜか……沈むと遺体が二度と上がってくることが無いと言われていること
からです。そして定説となっている「理由」とは、湖の中に木・藻があってひっかかって
浮かばない……です。

 さらにさらに、支笏湖を取り囲む山々のうちのひとつに「風不死岳」という名前の
山があって、なんだかこのあたりは「死」関連が多いなぁと感じたりもします。

支笏湖の由来とは?

 支笏湖の「支笏」はもともと、支笏湖から流れ出る千歳川の沢となっていた地名
とされていたようです。アイヌ語で「シ・コッ(大きな窪地)」と呼び、つまり最初は
支笏湖を指す名前ではなかったということなのです。松前藩によると、もっと広範囲
が「シコツ」のエリアとされていて、千歳だけでなく、苫小牧や鵡川方面までもが
その範囲でした。そのときの漢字表記は「志古津」(シコツ)。

 しかし、江戸時代の1805年のこと、「シコツ」だと「死骨」を連想し、縁起が悪いので
改名することになり、「鶴は千年」にちなむ逆に縁起の良い「千歳(ちとせ)」と名づけて
今日に至っています。河川名も「千歳川」になりましたが、支笏湖にはそのまま名前
が残っています。

 つまり、「支笏湖は昔、死骨湖であった」というのではなく、あくまでもアイヌの言葉
「シ・コッ」が由来です。しかしいつのまにか「別名:死骨湖」というようになってしまい
ました。

 参考:千歳市オフィシャルサイト

支笏湖の基礎知識

 水深平均256m、最大水深360mで秋田県田沢湖に次ぐ日本第二位の水深を
誇ります。そして「日本最北の不凍湖」なので、冬でもその深さゆえに凍ることは滅多
にありません。湖はカルデラ湖、日本で最も冷たい水温で、透明度も世界屈指です。
千歳市街地を流れ石狩川に合流する「千歳川」はこの支笏湖から出ています。

 まわりも樽前山や恵庭岳、風不死岳といった高い山々に囲まれています。また
苔の洞門といった珍しい観光名所も多い特徴ある湖なのです。ちなみにこの支笏湖
を含め洞爺湖までの幾つかのエリアは「支笏洞爺国立公園」に指定されています。

 支笏湖でにぎわうのは湖の東側に位置する温泉街で、その他の湖畔は森林です。
大自然に囲まれている地形なので、バードウォッチング、キャンプ、ダイビング、釣り
など自然に触れ合う目的で来る人が多い湖です。札幌から程近いこともあって日帰り
ドライブのコースのひとつ。