【帯広市】 十勝管内で撮影が行われた映画「銀の匙 Silver Spoon」が2014年3月7日に待望の公開となる。原作を描いた漫画家・荒川弘さんは十勝管内出身、モデルとなった帯広農業高等学校も十勝管内に所在しており、まさに十勝一色の映画として、地元・帯広をはじめとする十勝管内では歓迎ムードだ。
(C)2014 映画「銀の匙 Silver Spoon」製作委員会
(C)荒川弘/小学館
同名の大ヒット漫画、待望の映画化
原作者の荒川弘さんは、漫画・アニメ好きなら知らない人はいない「鋼の錬金術師」の原作者でもある。そんなヒット作を生み出してきた彼女が2011年4月、小学館「週刊少年サンデー」で新たな漫画の連載を開始した。それが「銀の匙 Silver Spoon」だった。
作品の舞台は北海道の農業高校「大蝦夷農業高等学校(エゾノー)」。特に夢もなく札幌から同校に入学した主人公・八軒勇吾が、農業や酪農家庭で育った学生たちの中で悪戦苦闘しつつも、自然と動物について学んで成長していくという青春物語である。
入学した農業高校では、アキに誘われて入った馬術部の起床時間は早朝4時、体育の校内マラソンは敷地一周20km、といった経験したことのない体験に「辞めたい」と弱音を漏らす。サラリーマン家庭に育った八軒は、子豚に「豚丼」と名付けて可愛がり、クラスメイトと衝突するシーンは有名だ。
作中には、登場人物の氏名に北海道内の地名が使われていることも特徴の一つ。主人公は札幌市、御影、稲田、音調津、池田はそれぞれ十勝管内にある地名だ。主人公の生徒たちの出身中学校も道内の学校(架空)が使われており、道民にとっては親しみが持てる漫画だ。
同作は「マンガ大賞2012」など様々な賞を受賞。コミック本は、既刊10巻のセールスが1300万部を突破するなど国民的大ヒット状態に。これを受けて2013年7月にアニメ化され、今年2014年1月から第二期がはじまっている。そして2014年3月7日、ついに映画化される。まさに、いま一番アツい作品なのだ。
主人公に中島健人、ヒロインに広瀬アリス
映画「銀の匙 Silver Spoon」は、王道の冒険物語でもなく、ロマンティックなラブストーリーでもなく、熱血スポーツマンガでもない、酪農の現場を描くという異質なストーリー。個性豊かな登場人物が織りなす仲間との友情、恋の行方、夢と現実の狭間での葛藤、そして命と真摯に向き合う姿が描かれる。
監督・脚本は、今後の大ブレイクが最も期待され、近年監督作が続々と公開している吉田恵輔さん。悩める主人公・八軒役には、今最も輝きを放つ若手として多方面から注目される中島健人さん(Sexy Zone)。ヒロイン・御影アキ役は、まっすぐな瞳と透明感のあるルックスで人気急上昇中の広瀬アリスさんが爽やかに演じる。
撮影は2013年8月3日から9月17日にかけて約1ヶ月半で行われた。ロケ地はすべて北海道で、モデルとなった帯広農業高等学校を中心に、帯広畜産大学、近隣の酪農高校も酪農や農場の撮影で使用、動物たちの生活に合わせた撮影を行った。そのほか、広瀬牧場ウエモンズハート、清水町円山育成牧場、音更町東士幌でも撮影。北海道ならではの「ばん馬」シーンも、使用していなかった草ばんば場を整備し、最大500人のエキストラを動員して撮影した。
北海道の自然と動物たちの姿を丁寧に映し撮り、フレッシュなキャストが紡ぐ酪農青春ストーリーを、劇場でお楽しみいただきたい。
映画「銀の匙 Silver Spoon」
公開:2014年3月7日 全国東宝系ロードショー
公式ウェブサイト
出演:中島健人 広瀬アリス 市川知宏 黒木 華/上島竜兵 吹石一恵 西田尚美 吹越 満 哀川 翔 竹内 力 石橋蓮司/中村獅童
主題歌:ゆず「ひだまり」(セーニャ・アンド・カンパニー)
原作:荒川 弘「銀の匙 Silver Spoon」(小学館「週刊少年サンデー」連載)
監督:吉田恵輔