青函連絡船「摩周丸」が17年ぶりに離岸!タグボートで函館どつくへ曳航

函館駅近くの函館市青函連絡船記念館摩周丸の船体が17年ぶりに移動しました。2020年2月5日午前、再塗装等の修繕工事のため函館どつくへ曳航。かつて青函航路を行き来した連絡船が久しぶりに動くとあって、多くの人たちが見物に駆けつけました。

2003年以来17年ぶりとなる摩周丸の移動

青函連絡船「摩周丸」は全長132メートル、幅17.9メートル。1965年6月末に国鉄青函連絡船として就航しました。JR北海道に継承された後の1988年3月13日に終航すると、その後は1991年4月に旧函館シーポートプラザがメモリアルシップ摩周丸として一般公開。函館市が購入後の2003年4月、現在の名称に改めてリニューアルオープンしました。

当時、このリニューアルに合わせ、2003年1月から3月まで函館どつくで船体の補修工事が行われましたが、今回の離岸はそれ以来17年ぶり。記念館の施設は2月3日に休館に入っており、摩周丸の離岸準備が進められました。そして2月5日の8時半、2003年のときと同様、タグボートによって函館どつくまで曳航されました。

3隻のタグボートが連携し摩周丸を移動

8時半になると、3隻のタグボートが摩周丸の前方に集結。若松埠頭の岸壁と船体とをつなぐロープが外されると、ゆっくりと前方に動き出しました。

9時頃からタグボートの曳航により函館港内をゆっくりと進み、9時半頃には函館どつく近くまで曳航。10時15分までに、函館どつく函館造船所 乾ドック(第1号ドック)にすっぽりと収まりました。

今回の修繕工事は、さびなど腐食が目立つ船体の再塗装。また、2018年9月の台風15号の影響で船体を係留するアンカー1基のチェーンが切れた際には応急措置を施しましたが、この機会に4つのチェーンすべてを交換します。

施設の休館は船の改修工事が終わって若松埠頭に戻ってくるまで。遅くとも3月はじめには戻ってくる見通しで、3月5日まで施設は休館、翌6日から開館予定です。再塗装して美しくなった摩周丸の復帰を楽しみに待ちたいところです。