北海道には梅雨も台風もないってホント!?

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北海道の気象上の特長といえばなんたって冬に雪が降ることと、今回のテーマである、夏に梅雨と台風がないってことです。冬の雪については雪国のページをご覧下さい。

実は来る台風……悲

いま、北海道に梅雨と台風がない、と書きましたが、正確にはこうです。北海道には、梅雨はあります!そして台風も来ます!ようは、内地ほど多くないということです。台風に関してはめったに北海道に上陸しません。たいてい、北海道に上陸する前に勢力を弱め、温帯低気圧となって北海道にやってくるからです。したがって、北海道では風は強いもの、台風ほど風力は強くなく、雨が伴うものです。

確かにこの自然災害は脅威です。脅威ですけど、北海道の人にとってそのくらいのことは冬に経験します。猛吹雪といわれる風雪によって、歩けないほどの強い風と、降る雪や巻き上げられた雪で前がまったく見えない、そんな状況をです。

北海道に台風が上陸することで、大きな被害をもたらすこともしばしば。めったに来ない台風ですから台風対策というものはあまり重視されていないようです。雪対策のほうは万全ですが。最近の例では、日高地方を通過した台風が日高のまちまちに被害を与えました。河川があふれたり、死者が出たり。道南は最も台風によって被害を受ける確立が高くなります。有名なのは洞爺丸台風。この台風によって青函連絡船沈没と大勢の死者が出た有名な事故です。

被害はないのが一番いいけど、でも台風よもっと根性出せ!と言いたくなるのも事実。いっつも本州北端部あたりで力尽きてしまうのが台風なので。

実はあったりする梅雨……

梅雨に関しても、北海道にはないといわれていますが、実際は存在しています。「蝦夷梅雨(えぞつゆ)」と呼ばれる北海道独特の梅雨は、もちろん本州の梅雨とはぜんぜん違います。2週間くらい雨の日が続き、晴れてもちょっとだけですぐに雨になる……。そんなぐずついたはっきりしない天気が続きます。これを蝦夷梅雨と呼んでいるわけですが、はっきりいってこんなの梅雨経験者からすればなんもたいしたことないです。

本州(内地)が梅雨で苦しんでいるとき、北海道ではすっきりした過ごしやすい天気になっています。もちろん暑いじめじめした空気というのはありません。蝦夷梅雨になったとしても、道産子はなんも意識せず、ただただ「天気悪い日続くねぇ」で終わってしまいます。したがって、厳密には違いますが、「北海道には梅雨がない」ということでいいのではないでしょうか。