【函館市】函館駅前、函館朝市えきに市場(函館市若松町)内に、函館市の公式観光CM登場キャラクターである「イカール星人」を祀る「イカール星神社(いかーるせいじんじゃ)」がオープン。宇宙からやってきたというイカール星人のパワーを、観光客や市民たちに届ける楽しいスポットにしたいとの願いが込められた小さな神社です。
全国各地で函館をPRするイカール星人
函館市公式観光CMの登場キャラクターとして、2008年に誕生したイカール星人。今や全国各地での函館PRの出張活動に駆け回り、その存在は誰もが知りながら、函館市民でも実物を見たことがない人が多いという忙しさです。そんなイカール星人に観光客や市民が「ここに行けば会える」というスポットとして、函館朝市えきに市場内に誕生したのがイカール星神社。2014年7月9日には、完成したばかりの神社のお披露目式が行われました。
▼女性たちと記念写真に収まるイカール星人
イカール星神社の由来
イカール星人をプロデュースしたのは、「株式会社シンプルウェイ」(函館市)。そもそも、イカール星人とは? イカール星神社とは? 実はこんな壮大なコンセプトのもとに作られています。
函館山がまだ離れ小島だった大昔のこと、一隻の宇宙船が不時着した。
それはイカール星人の乗った辺境惑星調査船だった。
自分たちの星に帰れなくなったイカール星人と人類のファーストコンタクトは、
幸運にも争いに発展せず、進んだ科学力を目の当たりにした人類は
彼らを「イカ星様」と呼び、畏敬の念を抱いた。
江戸時代、徳川幕府はイカ星伝説にちなみ函館山の奥に「烏賊有星神社」を建立、
海の神として大いに祀った。
しかし明治期に入り、函館山が軍の管理下になると民間人の入山が規制された。
また、イカール星人による幾たびかの襲来によって、イカ星様信仰は
急速に忘れ去られていった。
函館山のイカール星神社は、今も山のどこかにひっそりと眠っているという。
現在も残る伝説の名残もある。
人々に愛される珍味「スルメ」は「イカ星」が「イカ干し」に転じて
考案されたものだという。
また、宇宙船の不時着が夏の時期であったことから、
函館港まつりでは「イカおどり」が踊られているのだという。
お披露目式ではイカおどりの披露も
このほどオープンしたイカール星神社は、函館山のどこかにある本社から祭神を分霊したものとのこと。2014年7月9日のお披露目式では、函館駅二商業協同組合の藤田公人理事長が「函館はイカの街。イカがこれだけ市民になじみ、全国区でも知られるようになったのは、イカール星人のおかげ。これからも力をお借りしていきたい」と挨拶。神社の運営者の阪口あき子さん(シンプルウェイ社長)も、「イカール星人の不思議さや面白さを、観光客や市民の皆さんに楽しんでもらえるスポットにしたい」と話しました。
イカール星人が中心に立って、毎年8月上旬に行われる「函館港まつり」の名物「イカおどり」も披露。神社に鎮座するイカール星人のご神体には、函館産のイカで作られた大きな乾燥珍味も供えられ、イカール星人自らもお参りするという、シュールで微笑ましいシーンもありました。
▼イカおどりも披露
▼供えられた大きなイカ乾燥珍味
祭壇にはオリジナルのおみくじ(1回100円)もあります。青森から修学旅行で来た小学生たちが、早速おみくじを引く姿も。大吉を引く人が多かった今日ですが、凶もあるそうです。凶が出た場合には、隣接の「イカール星人公式SHOP」(2014年4月末オープン)から、ささやかなプレゼントが贈られます。「今日の凶で運勢は底を打ち、これから躍進まちがいなし!その最初の一歩になれば」と、阪口さん。
▼イカール星人公式SHOP
▼オリジナルおみくじ
▼おみくじを引く修学旅行生たち
活いか釣りで知られる、えきに市場内「いか釣堀」近く。ショップのスタッフもとても陽気で、楽しい雰囲気に満ちています。朝市を訪れた際には立ち寄ってみてはいかがでしょうか。