いわずと知れたビート生産量日本一の北海道。甘納豆入り赤飯や、道東
で主に見られる砂糖(グラニュー糖)をまぶしたフレンチドッグなど、生活
の中にも砂糖が浸透している証拠はたくさんあります。
ここでは、砂糖など甘党文化のほかに変わった食べ方をいくつか紹介し
ておきましょう。道外の人には、ありえない、邪道だなど言われたい放題
の道民でありますが、北海道の文化の一つとして、しっかり受け継いでい
きたいものです。
ビート(甜菜)生産量日本一、いや日本唯一
甘納豆入り赤飯
砂糖をまぶしたフレンチドッグ
砂糖+納豆、トマト、エトセトラ
北海道では砂糖をかけることで知られる食品の中に「納豆」があります。
市販の納豆には醤油とからしが入っているパターンが多いわけですが、か
けるのは醤油+砂糖です。そしてかき混ぜます。
かける砂糖の量は好みで、人により異なります。少量かけるのが一般的
でしょうか。道民全員がこのようにして食べているのではなく、一部です。
道民の1割~2割といわれています。また、道外では、秋田・山形・新潟な
ど東北・中越各県でも見られます。ルーツについては不明ですが、中越地
方などから北海道に持ち込んだ文化ではないかと思われます。
砂糖は納豆にだけかけるのではありません。「お餅」には砂糖です。こ
ちらも砂糖+醤油というパターンが一般的。通称「砂糖醤油」といわれる
好みの分量で混ぜた”醤油”を熱々のお餅にかけて食べます。
「トマト」をはじめとする果実類にも砂糖がかけられることもあります。
特に夏季によ~く冷やしたトマトを出してきて、薄く切ったり、あるいは
丸ごと、砂糖につけながら食べます。これが子供のころの最高のおやつだ
ったとは、よく聞くはなしです。グレープフルーツなど、すっぱい果実に
も砂糖をかけていた人もいるようです。
茶碗蒸しも甘い
「玉子焼き」にも調理の段階で砂糖を入れておくとか、「茶碗蒸し」に
砂糖を入れておくとか、こういった調理例も多く見かけます。ここで北海
道流茶碗蒸しの別の特徴について紹介しましょう。
茶碗蒸しには甘~い「栗の甘露煮」が1個以上入っているのは北海道式
です。ギンナンが入っているのではありません。味付けは本州のあっさり
したものとは違って、はっきりとした甘さが特徴的です。
茶碗蒸し自体も甘いし、栗も甘いというわけ。温かいプリンだと喜ぶ子
供が多いのも北海道ならでは。この食べ方を受け入れているのは道民の半
数以上に上るといわれています。