夏といえば海! そう思う方は多いでしょう。私もそうです。
海のない町に住んでいるせいか、この時期テレビやネットで海水浴場の映像を見る度に、うずうずします。
いつも行く近場も良いですが、たまには他の場所へドライブを兼ねて行くのも楽しいですよね。
北海道の夏は短いですから、どうにか都合をつけて海水浴へ行きたいものです。
毎年環境省が発表する「水浴場の水質調査結果」というのがあり、日本全国の水浴場(海、川、湖)の水質調査の結果を表したものなのですが、特に水質の良い場所は「AA」というランク付けがされています。
北海道の海水浴場にも多くのAAランクがありますが、せたな町にある3つの海水浴場は全て、この「AA」ランク指定となっています。
せたな町といえば「檜山道立自然公園」の奇岩も有名ですので、ドライブも楽しめそうです。
今年は7月16日から順次海開きとなっているので、行ってみる事にしました。
(1)三本杉海水浴場
国道229号線を走ると海の中に漫画に出てくるような海中からニョキっと飛び出した岩山が3つ並んで見えてきます。
波間にそびえ立つ老杉のように見えることから三本杉岩と呼ばれる、せたな町のシンボルです。
その近くにある海水浴場が、「三本杉海水浴場」です。
せたな町の海水浴場といえばここを想像する方が圧倒的に多いのではないでしょうか。
道路脇に大きな看板があり、店舗や駐車場が見えますので、すぐにわかります。
左手に「三本杉岩」、右手には「わっかけ岩」、その間が海水浴場として管理されています。
砂浜は奥行きがあり、キャンプには便利な地形で、取材に行った日は海開き当日でしたが、すでに10張程テントが張られていました。
海水浴へ来たなら浜茶屋でカレー、ラーメンというイメージを持つ皆様、昭和生まれですね?(笑) いまや舌の肥えた観光客には、それなりの食べ物を提供するのが当たり前、いや、それ以上の想像を超える味を楽しめるお店が増えてきております。三本杉海水浴場の近くには、他にも立ち寄りたい所が多くありますが、その中からいくつかご紹介します。
わっかけ岩コロッケ(わっかけ岩)
三本杉海水浴場右奥に見える「わっかけ岩」がお店の名前になっている、浜に面したドライブイン。
建物2階からは、三本杉岩、わっかけ岩、海水浴場全体を眺めながら、せたな町近隣の食材を使った美味しい食事を楽しめます。
実際に窯で焼かれるピザや、せたな町名産の瀬棚海苔が入ったラーメンが知られていますが、2015年度に年間30万個売り上げたという「わっかけ岩コロッケ」も大人気。今金男爵コロッケを頂きましたが、注文を受けてから揚げるため、衣がこれ以上ないサクサク感。さらに中身がカスタードクリームかと思うくらいのきめの細かさ。今までに経験したことのない食感のコロッケです。おやつ感覚でも食べれるので、気軽に美味しさを楽しめる一品です。
岩シュー(甲田菓子店)
三本杉海水浴場への行き帰りに、是非寄りたいお店があります。
香ばしいクッキーシューの中にトロトロのクリームが詰まったシュークリーム「岩シュー」が有名な甲田菓子店です。
「岩シュー」は賞味期限が1時間ですので、お土産にできません。実際に食べに行くしかないのです。
さらに「岩シュー」は販売している日が決まっていますので、注意が必要です。
「火、木、土、日、祝日」が「岩シュー」販売の日ですので、キャンプ等の一泊の予定で行けば、外すことはないでしょう。
「岩シュー」と並んで「サクサクカスター」も人気ですが、どちらも食べるときには注意が必要です。
極限のサクサク生地の中に、極限のトロトロクリームが詰まっていますので、間違っても車を運転しながら食べたりしないでください。大惨事を招きます。(笑)
立象山公園
浜辺のキャンプはちょっと……と言う方でも、車で5分ほどのところに「立象山公園」があります。
こちらにあるキャンプ場「せたな青少年旅行村」ではキャンプサイトやバンガロー、暖房設備のケビンを借りられます。
シャワーやランドリー、マットレスや毛布のレンタルもあり、便利に使えます。
立象山公園は、紫陽花で有名ですが、山の上の展望台か見える景色も人気が高く、360度様々な景色が見渡せます。
三本杉海水浴場もすぐ下に見えますし、フェリー乗り場や、風力発電、せたな町の全景を楽しめます。
天気が良ければ遠くに奥尻島も望めますし、夕日の時間帯などは、カメラを持った観光客が大勢立ち寄るようです。
海水浴の後立ち寄ると、さっきまで泳いでいた浜を上から望めるので、3次元的な地形感覚を味わえますよ。
海と山両方を満喫できますので、オススメです。
(2)ふとろ海水浴場
国道229号線から道道740号線の道路を行くと、過去へタイムスリップしたかのように感じさせる港町や、奇岩満載の海岸線で長距離のドライブも飽きさせない楽しいものとなります。
その道道740号線沿いにある町、太櫓(ふとろ)にも海水浴場があります。
防波堤が続く道路沿いにある駐車場は、気をつけないと見過ごしてしまいます。
こぢんまりとした感じですが、砂浜と岩場が混在する浜で、海水浴指定域にも少し岩場が含まれています。
取材当日、数張りのテントがあり、子供達が楽しそうに遊んでいました。
前述の通り岩場もある為、泳いで遊ぶ他、海の小生物を観察したり、一味違った海水浴が楽しめます。
(3)平浜海水浴場
せたな町の海水浴場では一番南に位置し、国道299号線に面しています。
札幌方面からですと国道229号線、道道740号線どちらからもアクセスできます。
3つの海水浴場の中では一番広い湾状になっていますが、海水浴指定場所は他と変わらない広さです。
しかし海の広さを十分に感じられ、天候が良ければ沖に奥尻島を望めます。
泳がなくても海の砂浜を散歩するだけでも気持ちの良いオススメの場所です。
夕日の絶景ポイントとしても知られていますので、奥尻島と絡めての写真撮影も良いかもしれません。
平浜海水浴場から国道229号線を挟んで反対側には、道の駅「てっくいランド大成」があります。
こちらには、コインシャワーの設備がありますので、日帰りの海水浴には大変重宝しますね。
海水浴を1箇所でキャンプして楽しむのも良いですが、今回のせたな町のように数カ所の海水浴場を周って歩くのも楽しいと思います。
各所特徴がありますし、移動も楽しめます。
様々な発見も期待できますので、時間をたっぷりと用意して、トライしてみてはいかがですか?