ご周知の通り、北海道には難読地名が数多く点在します。中には、どう頑張っても簡単には読めない、極めて難易度の高い難読地名もあります。では、これらを使って、道民にしかわからない暗号文が作れないか―。そこで今回スタッフは、道内の難読地名の漢字を使い、無駄に暗号文を作ってみました。
難読地名が多い北海道
皆さんは「音威子府」「興部」「足寄」「新冠」を読めますでしょうか。自治体名にもなっており、ニュースや観光ガイドにも登場することがある道内の地名は、多くの方が読めるでしょう。
では、これはどうでしょうか。「安瀬」「冬窓床」「分遺瀬」「浦雲泊」「重蘭窮」「海栗前」「賤夫向」。それぞれ、石狩市、釧路町、奥尻島などにある地名です。地元の方なら当たり前に読めても、特に道外の方なら、正確に読める人は少ないかもしれません。
難読地名の漢字を分解
これら難読地名の漢字を分解してみましょう。例えば、焼尻の「焼(やぎ)」、興部などの「部、戸(っぺ)」、秩父別や比布などの「布、府、生、父、富、帯(っぷ)」、新冠や占冠の「冠(かっぷ)」、雄信内の「信(のっぷ)」、長万部の「長(おしゃ)」、浦雲泊の「雲(ん)」、冬窓床の「冬(ぶ)「窓(い)」「床(ま)」、海栗前の「海(の)」「栗(な)」「前(まい)」。
中には分解して読ませるべきではない地名もありますが、今回は暗号文を作るに当たり、地名を無理やり分解、難読地名の漢字リストを作成しました。こうして分解した漢字を組み合わせて、15近い暗号文を作ってみました。今回はその中から11の暗号文を公開します。難読地名ではない漢字を使ってつなげている例もありますので、ご注意を。
北海道の難読地名を使った暗号文11例
1.晩国利増歌
おそくなりました
晩生内(おそきない)
国後(くなしり)
利尻(りしり)
増毛(ましけ)
文庫歌(ぶんがた)
2.寄主倶大子庫窓聚益
よろしくおねがいします
名寄(なよろ)
馬主来(ぱしくる)
倶知安(くっちゃん)
大楽毛(おたのしけ)
音威子府(おといねっぷ)
文庫歌(ぶんがた)
冬窓床(ぶいま)
聚富(しっぷ)
浜益(はまます)
3.法花居度雨入濃振寿国士
北海道にゴキブリ少なし
椴法華(とどほっけ)
野花南(のかなん)
鶴居(つるい)
多度志(たどし)
雨竜(うりゅう)
入境学(にこまない)
濃昼(ごきびる)
胆振(いぶり)
寿都(すっつ)
国後(くなしり)
士別(しべつ)
4.退鹿納礼内
チャリしか乗れない
染退(しべちゃり)
鹿追(しかおい)
納沙布(のさっぷ)
礼文(れぶん)
札内(さつない)
5.支寒海生子井生瀬津
シシャモのおいしい 季節
支寒内(ししゃもない)
海栗前(のなまえ)
生花苗(おいかまない)
弟子屈(てしかが)
井目戸(いもっぺ)
晩生内(おそきない)
瀬棚(せたな)
津別(つべつ)
6.学多野植爾積
まな板の上にシャコ
入境学(にこまない)
多寄(たよろ)
野付(のつけ)
植苗(うえなえ)
爾志(にし)
積丹(しゃこたん)
7.摩畔幸美
マグロ刺身
摩周(ましゅう)
花畔(ばんなぐろ)
枝幸(えさし)
美香保(みかほ)
8.足宇訓海簾神?
太郎君のミスかも?
安足間(あんたろま)
古宇(ふるう)
訓子府(くんねっぷ)
海栗前(のなまえ)
簾舞(みすまい)
神恵内(かもえない)
9.馬稲布留野香
パイナップルのにおい
馬主来(ぱしくる)
稲穂(いなほ)
比布(ぴっぷ)
留萌(るもい)
野付(のつけ)
穂香(ほにおい)
10.咲初久威白音大沢香
さっそく一路大阪
咲来(さっくる)
初無敵(そむてき)
佐久(さく)
音威子府(おといねっぷ)
白人(ちろっと)
厚沢部(あっさぶ)
伊香牛(いかうし)
11.田瀬天
助けて
初田牛(はったうし)
安瀬(やそすけ)
天塩(てしお)
皆さんはどれくらい読めましたか?ところでこの暗号文、作り終わったスタッフでも、改めて見るとなかなか読めないことが判明。道民しか読めない暗号文作りのはずが、道民すら読めない暗号文になってしまいました。
こうしてみると、北海道には難読地名が多いことに改めて気づかされます。一つの文章を作るのに15~30分かかりました。暇な皆さんは、北海道の地名で暗号文を作って遊んでみてくださいね。
※同じく難読地名が多い沖縄県でも暗号文ができました。DEEokinawaさんが暗号文を公開しています。