室蘭市崎守埠頭にジャンボジェット機が着陸!名探偵コナン「銀翼の奇術師」

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 道南圏には新千歳空港から函館空港までの間に空港はありません(奥尻島の奥尻空港がありますがそれはおいといて……)。その中間点でもある室蘭市にも空港はありませんが、旅客機着陸の舞台となったことがあります。空港がないのにどうやって?ということですが。

 その様子が描かれているのが「名探偵コナン 銀翼の奇術師(マジシャンと読ませます)」という映画。名探偵コナンといえば超人気の推理アニメですが、この劇場版第8弾の映画の中でやってのけます。推理部分はここでは取り上げないとして、ちょうどコナンたちが北海道旅行に同行することになり、ジャンボジェット機に乗って函館空港へ。しかしその途中、機内の事件(毒物なんですが)の影響で、機長・副操縦士ともに操縦不能に。ど素人のコナンたちが操縦代理をして、函館空港に着陸しようと試みるも、天候が荒れていたため着陸中止。連絡も取れなくなり、燃料もやばいために、どこか着陸せねば……ということで実行に移したのがこの「室蘭市崎守埠頭」だったということです。

 埠頭は港湾沿いの広くて長い直線のところ。そこを緊急着陸場所として代用しようというわけで、本当は近くの新日鉄埠頭を……ということだったらしいですが、障害物の少ない崎守埠頭を選定。長さ1.4kmで、必要な長さに及ばないのですが、向かい風の設定ということでOKに。着陸時に多少ぶっ壊しましたが(あと函館空港管制塔プラスアルファと旅客機のエンジンもかなり)、無事緊急着陸を完了したというクライマックスになっています。

 本当にこの映画は”事件の推理”よりも、”トラブル”のほうがインパクトが強く、こっちのほうがメインでは?事件のことはもう忘れちゃったよ……というくらいだったのですが、室蘭がアピールされていてよかったのでは?ということですね。室蘭崎守埠頭のほか、イルカクジラウォッチング、すぐ近くにあって旅客機がかすめていく白鳥大橋(しらとりおおはしとメグレ警部は言ってましたがはくちょうおおはしです;っていうか何で偶然にもあんたらがそんなとこにいなきゃいけないんだ)、測量山もきれいに描かれていましたし、入江臨海公園の噴水といった市内名所も忠実に描かれました。大沼湖畔という場面が出てきましたが、「函館大沼湖畔」という表示は間違いでしょう。正確には「七飯大沼湖畔」になるはずですが。

 まぁ、パトカーが偶然にも滑走路を綺麗につくるとか、素人にしては上出来だとか、コックピットがらみだとか不自然極まりないありえない設定の話ではあるのですが、フィクションとしてはなかなか面白いのではないかと思っていますが、どうでしょう?北海道民としては、身近な場所が出てきて大いに楽しかったです。子供も大人もぜひ見てほしいです。室蘭にきて見てみるとさらに良いかも。