高速一般道と超高速自動車道、ウィンカーが遅い、急な車線変更、フライング……。すべて悪いマナーですが、北海道では当然のことのように行われています。次にあげるのは、北海道で経験した、ルール違反だろう、だけどみんなわかりきっていて標準でもある……ということを書き連ねてみました。もちろんみんながみんなということではありません。全体的傾向です(地域差もありますし街中では比較的落ち着きます)。他都府県に比べて多くみられるというだけのことです。そこには道産子気質というものが関係しています。
こんな運転に気をつけろ!
・自動車優先ですから!歩行者よりもドライバー優先。車は王様です。歩行者もわかってます。車が危険だってコト。だから人が車に道を譲るってコトが日常茶飯事だったり。横断歩道で立ち止まってしまう歩行者がいるのも事実です。当然、歩行者がわたろうとしている信号のなしの横断歩道は、ハイスピードで通過します。とまる気配さえありません。
・一般的に広く知られている「高速運転」ですが、一般国道や道道は50kmのところは70~80kmがあたりまえ……というか標準、60kmのところになると80~90kmはみんな出します。いわゆる「免停ゾーン」近くのスピードを出すわけです。それだけ広々とした道路が多いということです。スピード感覚が麻痺してしまう……。だってあんな幅の広い道路、60kmで走るなんて……スピード出したくてうずうずですよね。北海道が交通事故死亡者数ワースト1位になっている理由のひとつがこれです。スピード出しすぎなのです。その代わり冬は制限速度あるいは制限速度以下で(そうじゃない車もいますが)走りますので、事故は多くても死亡者数は激減します。田舎にでも行けば、本来最高でも60kmまでしか出せないのですが、かつて道内に70km制限の一般道路が存在していたことはご存知でしょうか?
・ウィンカーは遅いあるいはまったく無し。車線変更のときや右折左折のときに起こります。後続車は気をつけなければなりません。とくに車線変更のときは、ウィンカーまったく無しで急に、無理やり割り込んでくるので注意が必要です。
・オーバーランとフライング。日常茶飯事の慣習のひとつ。えー絶対とまれただろう……といいたくなるほど停止線をオーバーランする車がいます。減速して減速しきって徐行になっているにもかかわらず、なぜか飛び出してしまうんですねぇ。というか北海道には交差点自体も大きいところが多く(田舎になれば横断歩道がないところも多い)、少しくらい前に出て止まっても何の問題もありません。信号が赤から青に変わる前にみんなでちょべっとずつ前進、青になった瞬間すごい加速をして競争でもしているのかというくらいです。
・左折時左いっぱいに寄せない車がいますね。本来自動車学校で教わるのは、左折時には、後続の直進車のため、そして巻き込みを極力防ぐために、歩道近く左いっぱいに寄せるのが原則です。北海道でそういうことをする人はあまりいません。だいたい路肩の白線にあわせて寄せます。もっとひどいのは真ん中や少し右寄りでも左折する車もいます。
・対向車線を走っていざ急げ!どういうかというと、交差点で右に曲がりたいときに、信号が赤になる……だけど前の右折車が行きそうにない……というときに、なんと対向車線にはみだして、追い越し気味にぐぉ~んと強引に右折してしまうという行為です。だいたいランクルや若者の車が多いですが大変危険ですね。道産子の中にもこれには唖然としてしまう人もいます。
・駐車場ではなく入り口からの近さで駐車します。だからゼブラ帯や身障者用の駐車スペースにも簡単に止めてしまいがちです。入り口から近ければいいのです。
・車線減少時、特異な現象が起こります。数百メートル手前の時点ですでに一列に並んで走っているのです。車線減少ぎりぎりまで走るという車はほぼいません。片側2車線から1車線に車線減少するとき、けっこう神経を使って、減少する側の車線から本流車線へ入れさせまいと必死でがんばる光景が見られます。だから車間距離はつめつめ、そして一列の行列。それでも入ってこようとする車も必死ですから(地元人はこういうこと知ってますから)、強引に割り込みます。このとき、ハザードランプで入れてくれたことを感謝する気持ちを示さなければ、入れてあげた後続車はムカッとします。もちろん、これは全体的な傾向であって、そうじゃないドライバーもいますので。要は譲り合いの精神に欠けているということですね。
・赤でも突破しちゃいます。当然信号無視行為です。だから歩行者は青になっても十分注意する必要があります。という歩行者だって赤になってもわたろうとするんですがね。お互い様です。
・車間距離がやたら狭い……。北海道のドライバーは急いでいるのかというくらいスピードを出しますので、前に遅い車(といってもすでに制限速度を超えているんですが)がいると異常接近し、車間距離を狭め「すぎ」ます。ひどい車になるとあおります。ゆっくりの~んびりドライブしたい方は左に寄せてとめて、先に行ってもらいましょう。気分を害する前に。
・緊急自動車なんてどうでもいい。救急車が来ても普通に走り続けます。左側に寄せて止まる車はほとんどいません。まぁ道路が広いのでどっかこっか救急車も通ることができますが……。
・ショートカット大好きっこが多いですね。他人の敷地内を横切って信号を回避しますが、結局次の信号で引っかかってあまり変わらなかったりもします。
・警察の前だけはえらいこちゃん(全国どこでもそうですが)。一般道路も高速で走る北海道人ですが、測定(オービス含む)をやっているところだけはいい子ぶります。制限速度+5kmでみんな走ります。知らずに爆走する車はたいてい、発見したとたん急ブレーキです。それだけスピードを出していたってわけですね。測定の前を過ぎればもう無法地帯とでもいわんばかりのスピード。みんなして一気に加速します。パトカーがぴこぴこさせて違反した車の処理をしている横を、すごいスピードで走りぬける車もいます。
・追い越し禁止でも追い越しフィーバー。オレンジの中央線は一般に追い越し禁止、正確には右側部分はみ出し追い越し禁止のことを言いますが、そんなことおかまいなしなのが北海道人。色は識別できるはずですが、オレンジだろうが、白線だろうが、遅い車がいればかまわず抜かすのです。田舎の田園地帯、台地などの広々とした見通しのよい地域に行けばたいてい抜かしている車を見かけるでしょう。抜かされる車がすでにスピードオーバーしているわけですから、さらにスピードオーバーで抜かすというわけです。中には60km制限のところ85kmで走っている車を抜かす車だって結構いるんです。95~100kmで抜かすということですよね?
北海道すべてが……というわけじゃないし、北海道外ではマナーがいい……というわけでもないけれども、北海道流のドライバーの運転は激しいよ、という点だけ、お伝えしておきます。