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かつて日本一長い駅名だった!札幌市電「西線9条旭山公園通」停留場

  

札幌市中央区の狸小路やすすきのから藻岩山ロープウェイ入口付近や中央図書館までを循環で結ぶ札幌市電。ここに、かつて日本一長い駅名の称号を持っていた停留所があります。それが「西線9条旭山公園通(にしせんくじょうあさひやまこうえんどおり)」停留場です。今でも、路面電車のカッコ書きを含まない停留所名としては日本一です。

日本一長い停留場名になった経緯

「西線9条旭山公園通」は、札幌市電の山鼻西線の停留場(SC06)で、市電の通る福住桑園通と、東西に交わる菊水・旭山公園通の交差点にあります。

かつて日本一長い駅名だった!札幌市電「西線9条旭山公園通」停留場

かつて日本一長い駅名だった!札幌市電「西線9条旭山公園通」停留場

停留場としての開業は1931年11月のこと。山鼻西線の南1条西14丁目から南16条西7丁目の間が新設開通したことに伴い「南9条」停留場として誕生しました。1957年に「西線9条」に改称。1973年には市制施行100年を記念して建設した旭山記念公園が完成したことにちなんで「旭山公園通」に改称します。

しかし、その停留場名はたった1年で改称となります。地元住民から慣れ親しんだ停留場名を消すなという声と「旭山公園」の名も残してほしいという声があったためです。そこで1974年5月1日、いわゆる折衷案として「西線9条旭山公園通」という日本一長い駅名(停留場名)が誕生しました。

ちなみに、「西線」の読み方は「にっせん」とされてきましたが、2001年に「にしせん」に統一されています。

かつて日本一長い駅名だった!札幌市電「西線9条旭山公園通」停留場

16年間、日本最長駅名だった

このような経緯で、日本一長い駅名(停留場名)が誕生したわけですが、1990年11月、鹿島臨海鉄道大洗鹿島線(茨城県)に13文字・読み22文字の「長者ヶ浜潮騒はまなす公園前(ちょうじゃがはましおさいはまなすこうえんまえ)」駅が誕生したことに伴い、9文字・読み20文字の「西線9条旭山公園通」停留場は日本一の座を明け渡すことになりました。

1992年4月には南阿蘇鉄道(熊本県)に14文字・読み22文字の「南阿蘇水の生まれる里白水高原(みなみあそみずのうまれるさとはくすいこうげん)」駅開業に伴い3位に。2001年4月には、一畑電車北松江線に18文字・読み24文字の「ルイス・C・ティファニー庭園美術館前」駅が改称により4位に。しかし、2007年5月にこの駅が再度改称して短い駅名になったため、再度3位になりました。

かつて日本一長い駅名だった!札幌市電「西線9条旭山公園通」停留場

かつて日本一長い駅名だった!札幌市電「西線9条旭山公園通」停留場

路面電車の停留場名としても日本一の座を明け渡す

鉄道の駅名では日本一の座を明け渡しましたが、路面電車としては、まだ日本一長い駅名(停留場名)でした。しかし、2015年3月14日、富山地方鉄道呉羽線(富山県)の新富山停留場が17文字・読み24文字の「富山トヨペット本社前(五福末広町)(とやまトヨペットほんしゃまえ(ごふくすえひろちょう))」停留場に改称したことにより、路面電車としての日本一長い駅名の座も明け渡すことになりました。

ただし、カッコ書きの副駅名を加えない”読み文字数”でいえば、20文字の札幌市電の停留場名のほうが長いです。そのため、カッコ書きを含めない路面電車の停留場名では「西線9条旭山公園通」停留場が日本一とされています。

なお、2020年3月20日には、嵐電の名で親しまれている京福電気鉄道北野線(京都府)の等持院駅が「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前(とうじいん・りつめいかんだいがくきぬがさキャンパスまえ)」駅に改称。17文字・読み26文字となったことで、「富山トヨペット本社前(五福末広町)」停留場が駅名日本一から陥落(路面電車停留場名としては日本一のまま)。現在、嵐電の駅が日本一長い駅名となっています。

かつて日本一長い駅名だった!札幌市電「西線9条旭山公園通」停留場

日本最長駅名の変遷

1974年5月1日 札幌市電「西線9条旭山公園通」停留場
1990年11月18日 鹿島臨海鉄道大洗鹿島線「長者ヶ浜潮騒はまなす公園前」駅
1992年4月1日 南阿蘇鉄道「南阿蘇水の生まれる里白水高原」駅
2001年4月2日 一畑電車北松江線「ルイス・C・ティファニー庭園美術館前」駅
2007年5月21日 南阿蘇鉄道「南阿蘇水の生まれる里白水高原」駅
2015年3月14日 富山地方鉄道呉羽線「富山トヨペット本社前(五福末広町)」停留場
2020年3月20日 京福電気鉄道(嵐電)北野線「等持院・立命館大学衣笠キャンパス前」駅

参考文献:さっぽろ文庫22『市電物語』

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