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レバンガ北海道の折茂武彦選手が現役引退会見「北海道に感謝しかない」

  

2020年5月3日、北海道を拠点とし、B.LEAGUEに所属する男子プロバスケットボールチーム「レバンガ北海道」の折茂武彦(おりもたけひこ)選手(背番号9)の現役引退会見が行われました。

新型コロナウイルス感染症蔓延の影響で、当初予定していたホームゲーム会場で花道を飾ることができなかったものの、シーズンの早期終了決定を受けて、レバンガ北海道公式YouTubeチャンネルと同時配信で、オンライン引退会見をZOOM配信で開催することとなりました。

日本バスケットボール界を牽引した折茂武彦選手の経歴

レバンガ北海道の折茂武彦選手が現役引退会見「北海道に感謝しかない」
(画像提供:©LEVANGA HOKKAIDO)

1993年、トヨタ自動車に入団し、国内トップリーグでのキャリアをスタート。同年に、バスケットボール男子日本代表に選出され、二度の世界選手権出場など、代表選手としても長きに渡り活躍してきました。

2007年に北海道へ移籍し(レラカムイ北海道→北海道)、2011年には北海道にプロバスケットボールチームを残すために、自らが代表となり「レバンガ北海道」を創設。以降、クラブ運営会社代表と現役選手という二足のわらじを履いて奮闘し続けてきました。

選手としては、2019年1月に国内トップリーグ通算1万得点を達成。運営会社代表としては、Bリーグ初年度にクラブとして初の黒字を達成し、以降3期連続黒字となりクラブ経営を軌道に載せました。

そして2019~2020シーズン開幕前に現役引退を表明し、2020年3月27日に新型コロナウイルス感染拡大の影響によりB.LEAGUEの今シーズンの終了が決定。49歳、27年に渡る現役生活が幕を閉じました。

折茂選手の「北海道に恩返しをしたい、北海道にプロバスケットボールを残したい」という熱い思いがなければ、いま北海道にプロバスケットボールチーム「レバンガ北海道」は存在していないといっても過言ではありません。引退会見では、日本のバスケットボール界に大きな足跡を残したレジェンドである折茂武彦選手の感謝の思いが語られました。

「北海道に来てくれてありがとう」が頑張り続ける原動力だった

【映像】折茂武彦選手現役引退会見ダイジェスト(映像提供:レバンガ北海道)

引退を迎えての率直な気持ちについて、「今シーズンが途中で終わるという大変厳しい、難しいシーズンではありましたが、27年間多くの人たちに支えられてここまで来られたことは大変幸せだと思っています。やり残したことはたくさんありますが、いいバスケット人生だったと思います」と回答しました。

結果的に現役最後の試合が2020年3月15日のアウェー川崎戦となりました。その時の気持ちについて「まさか最後になるとは思っていなかったし、長いバスケット人生の中で初めての無観客を経験をしましたが、声援が選手の力になっていたんだなということを改めて感じました」と振り返りました。

また、途中で終了してしまったラストシーズンについては、「自分が想像していたシーズンとは異なっていたが、応援してくださる人たちの前で最後までプレーできなかったこと、期待をしてくださったことに答えられなかったこと、悔いばかりが残ってしまいましたが、全力でやってきたし、最高のメンバー、チームメイトと戦えたことは良かったと思います」と語りました。

この後、折茂選手はトヨタ自動車時代の14年間、北海道での13年間を振り返りました。「トヨタ自動車時代では、初優勝が一番大きな出来事でした。自分が目標としていたものだったので、非常に印象に残っています。引退してもいい年齢で北海道に来たわけですが、北海道で初めての開幕戦では、多くのファンの方に足を運んでいただいて、大勢の中でバスケットができる喜びを初めて教えてもらった試合でした。今でもその光景が目に焼き付いています」。

オンコート・オフコート両方を含めての一番の思い出については、「自分が非常に変われたという思いを強く持たせてもらったのが北海道という地で、応援されることで、人は必要とされないと頑張れないのだということを教えてもらいました。試合のときもオフのときも、いろんな方々に声をかけられて、それが自分にとって印象深いものであり思い出に残っています。ここまでやってこられたのも、そういう人たちのおかげと思っています」と述べました。

「『北海道に来てくれてありがとう』という言葉が一番心に響いたのを覚えています。今振り返ると、その言葉があったからこそ、ここまで頑張って続けてこられたし、レバンガ北海道というクラブを立ち上げるきっかけにもなりました。道民の方にとっては当たり前のように掛ける言葉だったかもしれませんが、自分にとっては人生を変えるほど大きな意味ある言葉だったので、今でも嬉しく思っています」と、北海道への感謝の気持ちも吐露しました。

なお、引退するまで明かさないとしていた背番号9を背負う理由については、最後まで明かしませんでした。「いや、教えないです(笑)。・・・・・・こういうのは言わないほうが面白いじゃないですか。七不思議みたいでいいじゃないですか。いつまでも秘密のままで、謎解きのように噂が立つほうが、僕のことが忘れられないためにもいいのかなと思います。なので、内緒です」とのこと。

レバンガ北海道の折茂武彦選手が現役引退会見「北海道に感謝しかない」
(画像提供:©LEVANGA HOKKAIDO)

今後はクラブ経営者としてフロント業務に専念することとなる折茂氏。「新型コロナウイルスの影響で北海道でも厳しい状況が続いている中で、今まで苦しい時代から沢山の方々に支えられてようやく黒字化したものが新型コロナウイルスで一気に崩れてしまった。僕の責任としては、もう一度しっかりとした状況にしていくのが仕事だと思っていますので、みなさんが再び笑顔で会場に来ていただくために、まずはクラブの状況を立て直すことが必要と思っています」。

今後、当面は指導者の道を考えていないものの、北海道を中心に活動して、やがては日本全体のバスケットボール界に関わっていきたいと折茂氏は話しました。27年間、お疲れ様でした。

【映像】折茂武彦選手現役引退会見フルタイム(映像提供:レバンガ北海道)

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