雪かきの憂鬱やご近所トラブルを解消!融雪機・除雪機導入のススメ

本格的な冬を迎えた北海道。道民の皆さんは雪かきや排雪などで疲れていませんか? 北海道の冬は雪の悩みが増える季節でもあります。

「昨年までは家の前に雪を捨てる場所があったけど、今年からは庭まで雪を持っていかないといけなくなった」
「歳と共に体力がなくなり、腰に負担がかかりだした」
「お隣の雪がうちに落ちてきたり、うちの雪がはみ出したりして、ご近所トラブルになることも」
などなど、雪についての悩みはつきないようです。

そんな厳しい冬の雪かきや排雪を助けてくれる強い味方が除雪機、融雪機です。しかし、どう選べばよいのか、設置するにはどれくらいの費用が必要なのか、ランニングコストはどうなのか気になるところ。今回はそうした疑問を解消すべく、専門業者に話を伺ってきました。

除雪機を選ぶポイントは?


(写真提供:HONDA)

まず最初に紹介するのは除雪機です。ジョイフルエーケー大曲店の中村吉孝氏にお話を伺いました。

▼ジョイフルエーケー大曲店・大型機械担当責任者の中村吉孝氏

除雪機には、雪を集めて移動させるブレードタイプと、集めて飛ばすロータリータイプの2タイプがあります。ブレードタイプは、凍った雪などを割ったり、集めた雪を飛ばしたりすることはできません。つまり、積雪が少ないところや集めた雪を置く場所がある、もしくは融雪槽を設置しているご家庭向けの商品です。

圧倒的に人気があるのはロータリータイプ。街中でもよく見かけるのがこのロータリータイプです。ロータリータイプのメリットは雪を遠くに飛ばしてくれるところ。また、手作業では苦労する硬い雪の粉砕も簡単にしてくれますから、手間がかかりません。

両タイプとも購入の際のポイントは幅。横幅が広い機種を選ぶと、一度に除雪できる量も多く便利ですが、サイズも大きくなってしまいます。小さいものでもそこそこのスペースを必要とするので、購入前にしまう場所も含めて検討しておく方がいいでしょう。

除雪できる幅や量などで機種を決めることが多い除雪機ですが、選択するポイントはほかにもあります。最近は、方向転換を電力でしてくれるハイブリッド式も人気です。これまでの除雪機は、前進と後退しかできず、方向転換は力づくで操作しなければならなかったのですが、ハイブリッド式は、充電した電池でモーターを動かし方向転換をしてくれます。操作に力がいらないので、疲れるから、腰が痛いから、という体力的な理由で除雪機を購入する場合は、ハイブリッド式を選んだ方がよいと思います。

▼ジョイフルエーケー大曲店の除雪機販売スペース

ランニングコストについては、使い方や頻度によってコストは変わるので一概には言えませんが、一般家庭によく売れているタイプの除雪機でワンシーズンに20リットル前後のガソリンを使います。

メンテナンスについてはそれほど気にすることはありませんが、オイル交換だけは毎年行った方がよいでしょう。また、タンクに残ったガソリンは劣化するので、シーズン中に使い切ってしまうか、シーズンが終わったら捨てるようにしてください。部品の簡単なメンテナンスなら費用は1万円くらい。通常では預かりから返却まで2週間ほどですが、シーズン中になると依頼が増えるのでさらに時間がかかり、場合によっては1ヵ月以上待つこともあります。

融雪機を選ぶポイントは?


(写真提供:ヒルコ)

続いて紹介するのは融雪機です。融雪機を製造販売している株式会社ヒルコの豊島秀世氏にお話を伺いました。

▼株式会社ヒルコ・常務取締役豊島秀世氏

融雪機は、集めた雪を槽に入れて融かすもので、融雪機本体を地面に埋設して利用します。槽内に投入した雪を接触熱と排気熱で融かしたり、融けた雪を加温して温水にし、槽内の雪に散水して融かしたりします。

融雪機には、埋設せずに移動できる移動型もありますが、一般のご家庭では埋設型を利用している場合が多いです。埋設型は、完全に地面に埋めてしまうので、邪魔にならないというのもメリットのひとつです。

融雪機を購入するのは、除雪した雪を貯めておくスペースが近くにないご家庭が多いですね。ロードヒーティングもひとつの選択肢ですが、「積雪量が多いと時間がかかるし、屋根から落ちてきた雪や凍りついた雪は溶かせない」、「ロードヒーティングをしているところとその周囲とに段差ができる」などという意見が多く、融雪機のほうが選ばれています。

当社の埋設型融雪機には現在3タイプあって、それぞれ敷地面積にあわせて能力が違います。いちばん小さなタイプは、乗用車2台分のスペース(25㎡)に15cm積もった雪を約13分で融雪、1時間でママさんダンプ(スノーダンプ)約98杯分の融雪ができます。いちばん大きなタイプは、乗用車4台分のスペース(50㎡)に15cm積もった雪を約16分で融雪、1時間でママさんダンプ約151杯分の融雪が可能です。

埋設型の融雪機を購入する際に気をつけることは、工事が必要だということ。購入する価格だけでなく工事費がかかることにも注意して下さい。販売店によって違いはありますが、融雪機本体が割引きされている場合、その価格に工事費をプラスしてちょうど本体の定価くらいで販売されているケースが多いようです。ただ、地中に建物の基礎があったり、燃料となる石油タンクから距離が遠かったりといった条件によって工事費はかなり変わります。まずは見積もりを取った方がよいでしょう。また工事の期間ですが、アスファルト補修仕上でも、1日で終わります。

▼融かした雪を温め槽内で散水して雪を融かすヒルコの融雪機。溶けた水を循環させて利用するため水道などをつなげる必要がない(写真は地面に埋めていない状態の融雪機。これを地面に埋めて使用する)

融雪機のランニングコストは、ワンシーズンで灯油を200リットルぐらい使うので、1リットル100円で換算すると2万円前後になります。ただ、処理能力や使用頻度によって変わるので、あくまでも目安だと考えてください。

メンテナンスについてですが、年に一度、シーズンが終わったときに行ってください。1回のメンテナンス料金は2万円ほど。ただし長期契約をすれば、1回当たりのメンテナンス料金がかなり安くなります。

オール電化など、石油タンクがない家は電気式の融雪槽をご利用ください。深さ2メートルほど掘って槽を埋設し、そこに雪を投入して、ヒーターでゆっくり融かします。融雪槽のメリットは音が静かなことですが、大雪の時は定量となりすべて融かせないこともあります。また、工事の際、必ず北電に融雪用電力の申請をする必要がありますので、工事日とは別に2週間ほど申請期間が必要です。

ランニングコストは電気代で、ワンシーズン36,000円ほどかかります。こちらの金額も使う頻度によって変わるので、目安として参考にしてください。

これまで時間と労力をかけて雪かきを手作業で行ってきた方も、この冬は除雪機の購入や融雪機の設置を検討してみるのもよいかもしれません。しかし気になるのは本体の購入費用。除雪機は小さいものでも約30万円、融雪槽は設置費含め100万円近くかかります。家計にとって、小さい支出ではないですよね。そんなとき、北洋銀行では融雪槽や除雪機の購入にリフォームローンで対応することができます。一度ご相談してみてはいかがでしょうか。

<北洋銀行のリフォームローン>
融雪機や除雪機のご利用には北洋銀行のリフォームローンが便利です!
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<取材協力>
ジョイフルエーケー大曲店
北広島市大曲工業団地7丁目3番地4
011-370-5555

株式会社ヒルコ
札幌市白石区米里3条2丁目5-6
011-871-5511

札幌市の無利子融資制度もご活用ください
札幌市が実施している「融雪施設設置資金融資あっせん制度」もご活用ください。300万円までの金額を無利子で融資される制度ですので、融雪のための装置を考えている方は利用されるとよいでしょう(実際の融資は北洋銀行が行います)。

<お問い合わせ先>
札幌市建設局雪対策室計画課
札幌市中央区北1条西2丁目市役所本庁舎8階北側
011-211-2682